和而不流(和して流れず)

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和而不流 2007年 (2)

象牙の箸

宍道湖公園で国土交通省、島根県、出雲市の共催によって緑化推進記念植樹祭が開催された。大きな仮設テントには紅白幕が張られ、演壇がしつらえてあり、100名あまりの参加者はほとんどがスーツ姿だった。主催者が挨拶し、桜を3本植えて、東幼稚園の子どもたちの歌を聴き、記念写真を撮り、特設ステージから餅撒きをして1時間ほどで解散となった。「市民参加の緑化推進」と言う目的の周知には、イベント開催も必要だろうが、一般の参加者は皆無で、私には主催者の自己満足でしかない、公費のムダ遣いとしか映らなかった。古代中国の史書「十八史略」に、殷の紂王が象牙の箸を作った際、それを見た叔父の其子が「いずれ王は玉杯を使い、虎の肉を食うようになるだろう」と嘆いたとある。出雲市が心配だ。

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