和而不流(和して流れず)

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燃料や穀物価格への国際協調は難しいのか

何のためのサミット、G8なのだろうか

原油などの燃料と小麦など穀物の価格上昇が止まらない。わずか3年で4倍になっている。上がらないのは日本のコメだけ。奇妙な現象である。原因がアメリカのドル剰りにあることは自明で、剰ったドルペパーが原油や穀物の市場に押し寄せている。識者によれば、このまま放置すればハイパーインフレによる金融クラッシュか暴動・戦争に向かうことは必至と言う。先日、自民党本部の会合で、伊吹幹事長に「サミットかG8で、是非とも議論すべきではないか」と申し上げたら、「ドル余剰の問題に言及するのであれば、日本と欧州がよほど協調してかからないと難しい」と応えられ、さらに「プラザ合意の際に竹下蔵相が果たした役割はとてつもなく大きく、周到な準備の上で達成された」と懐述された。どんなに困難でも、サミットでの原油、穀物への投機抑制に対するコミットが必要で、日本の国益が日毎に損なわれていくのを座視して、政治の責任は果たせない。

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