和而不流(和して流れず)

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慰安婦問題の日韓合意につ

多くの日本人は隣国政府を信頼していない

日韓両国間の懸案とされてきた慰安婦問題が12月28日に開催された外相会談で決着したと報道されました。報道では、日本政府はおわびと反省の気持ちを表明するとともに元慰安婦の支援を目的とした財団の設立などを確約し、韓国政府は慰安婦少女像について対応策を関連団体と協議し、解決へ努力するとされています。
最近になって多少改善されたとは言え、韓国から伝わってくる論評は、日本の施政下にあった時代の専制隷従の主張から「1960年の日韓基本条約による経済支援は微々たるもの」「1990年代の通貨危機支援は日本側に依頼した事実はない」など、直接その事実に関わった人が現存する中で発せられる歪曲した内容で、日本政府の「同じ価値観を共有する一衣帯水の隣国」との表現に違和感を覚えずには居られない不快なもので、世界遺産登録へのクレームに至って「またか」と思わせるものでした。。
今回の合意について懸念されるのは、日本政府は「おわび」をし「お金を支払う」と約定しても、韓国政府は大使館前の像の撤去すら確約していません。日本政府が「不可逆的」な決着などと言っても、日本政府が慰安所の管理について軍の関与が一定程度あったとしているのに対し、韓国政府は日本軍が拉致・強制連行の上、性奴隷にしたと主張しており、後になってから「日本政府がおわびをして賠償を支払った事実からして、韓国側の言っていることが正しい」と再び国際社会に主張することは必至で、日本政府は韓国から何の担保もとっていないということです。
興味深いのは、ネット上の緊急世論調査では「評価する」が26.4%であるのに対し、「評価しない」が73.6%と圧倒的で、残念ですが、日本国民の韓国に対する素直な感情がストレートに反映されている結果だと思います。多くの国民は韓国政府に対し懐疑的であり、今回の決着を是とし、韓国を友好的な隣国として信頼する人は未だ少数であると感じます。

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