和而不流(和して流れず)

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道路特定財源の一般財源化について

ガソリン税や自動車重量税など道路整備を目的として自動車の所有者、使用者から徴収している税収(道路特定財源)を平成20年度から使用目的を定めない「一般財源」とする方針が政府・与党によって決定されました。
ガソリン税など道路関係の税率は、現在、法定の2倍以上とする「暫定税率」が適用されており、道路整備予算が残余すれば国庫に繰り入れする「一般財源化」ではなく税率を引き下げするのが原則です。
今回の改正では「地方の道路整備は必要」として軽油引取税などの地方財源は対象外とされましたが、道路整備は全国共通の社会資本として一定水準を国が保障すべきであり、都市部と地方で大きな税収格差が生じている制度の残存など本末転倒です。
法人税率の引き下げが議論されている政府税調の議論に象徴される『国際化』『グローバル化』という波が「日本の国のかたちをどうするのか」という『ものごとの本質』をかき消しており、効率や採算重視という大資本や中央の論理が、国や国民の利益と言う「政(まつりごと)」の根本を呑み込んでしまっているのは残念に思います。

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