和而不流(和して流れず)

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しじみのチオベンカルプ残留について

食品衛生法の改正により、本年5月29日から残留農薬等に関する新しい規制(ポジティブリスト制度)がはじまりました。これは、輸入農産物から大量の残留農薬が検出されたことに端を発したもので、魚介類には基準値が設定されていないため、一律基準 (0.01ppm)が適用されることとなりました。
島根県は本年7月から宍道湖や神西湖周辺でシジミの残留農薬検査を実施し、麦作に使用する除草剤の成分であるチオベンカルプを検出したと発表しました。宍道湖漁協では基準値を超える水域での操業や出荷は停止しているとのことですが、風評被害が心配です。
宍道湖のヤマトシジミは島根県が全国に誇る特産品であり、県は法令施行前に徹底的に検査を実施して、不作為による影響を未然に防止すべきで、今さらチオベンカルプの使用を中止しても「後手を踏んだ」観は否めません。
法制の不備を逆手にとる一部の人たちを規制するため、新たな法令が立案・施行される度に、善良な一般市民の生活が窮屈、萎縮する結果となっており、県職員は、澄田知事の「法三章」発言の意味をかみしめてほしいと思います。

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