和而不流(和して流れず)

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「敬老の日」に思う

「どうせ・・・だから」ではなく「壊れるから大事にする」という意識を持つ

「浜までは 海女も蓑着る 時雨かな」
これは江戸時代中期の俳人である滝瓢水の句です。瓢水の句には、知人が遊女を身請けすると聞いて詠んだという「手に取るな やはり野に置け 蓮華草」、放蕩の末に身代を潰し、苦労をかけた母の墓前で詠んだ「さればとて 石にも布団も 着せられず」などが知られています。
この句の意味するところは、時雨は晩秋から初冬にかけて降る雨ですが、これから海に入って仕事をする海女が、急に降り出した雨を避けるために蓑を着て浜に向かっている。どうせ海に入れば濡れるのだから、蓑など着る必要はないのだが、「浜までは濡れずに行きたい」という海女の心意気を詠んだもの…

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