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先日、警察学校の初任科卒業式に参列いたしました。私の子どもと同世代の新人警察官のきびきびして清々しい姿をとても頼もしく思いました。配属される警察署でベテラン警察官が一つひとつ指導されるとのことであり、なかなか現場は大変だなぁと感じた次第であります。
団塊世代の退職時期となり、本県では警察官の採用人数が増加しておりますが、まず、来年以降の定年を迎える退職者数の見込みについてお尋ねいたします。仄聞するところでは、新人警察官の配属先での実務研修は定数内となり、指導員となる現職警察官のマンツーマンでの勤務であたると聞いております。昨年度に採用された警察官は100名を超えていると思いますが、同数の指導員が必要となれば、現場の警察力は一時的には要員不足により低下するのではないかと思いますが、研修指導体制の実態についてお尋ねいたします。
昨年から、駐車違反の取り締まりなどに民間委託がされております。考えてみれば、多少増員されているとは言え、厳しい定数管理が求められている中で、一定の捜査態勢を確保するために軽微な違反摘発に民間協力を頼むことの必然性は理解しましたが、やはり、民間人の法令違反摘発監視には強い違和感を覚えますし、私は、こうした業務の民間委託には否定的な見解を持っています。むしろ、退職警察官の再任用制度を活用した研修指導員の定数外配置を積極的に行うことが合理的だと思います。業務委託の費用や事務経費を節約するなかで、一定の人件費を捻出すれば、警察力の維持、向上が図られるばかりでなく、当分の間続くと予想される新人警察官の採用に対しても有効であると存じますがいかがでしょうか。
また、新人警察官を採用される際に求められる警察職員に必要不可欠な資質は何でしょうか。知識でしょうか、旺盛な正義感や体力でしょうか。私は、警察官には、まず旺盛な正義感と責任感、忍耐力、体力といった警察職員としての適性を見極めるべきだと思います。いまの採用試験では1次試験で学力検査されますが、私は、警察官の1次試験は面接と適性試験、体力検査にすべきだと思います。そして、2次試験で学力検査を実施すべきだと思います。今のままでは、警察官として素晴らしい資質があっても1次ではねられてしまうのではないかと思いますが、ご一考下さい。
│掲載日:2007年05月03日│
警察官の訓練、研修について
定年による退職予定者は平成19年度が49名、20年度が59名で、概ね平成26年度までは50名前後と見込んでいます。新規採用の警察官の研修指導体制は、大卒の場合、採用時教養は15ヶ月間で警察学校で6ヶ月、警察署で3ヶ月の研修を行い、再度、警察学校で2ヶ月、警察署で4ヶ月間の研修を行います。警察署での研修は交番に配置し、前半は先輩警察官が指導員としてマンツーマンで教育にあたり、後半は新任警察官を独力で勤務させ、指導・助言を行っております。退職警察官を再任用し、指導員として配置することは体制強化の一手法ですが、実施には解決すべき問題があり、検討したいと思います。
警察官の採用について
警察官には強い使命感、正義感とそれを実行する体力が必要であり、一方では、現場で適切に法を執行するための教養・知識も必要です。島根県では、これらの資質を備えた人材を採用するため、第1次試験で教養、身体・体力検査を実施し、第2次試験において面接・作文および適性検査を実施しております。特に、教養試験偏重とならないよう剣道、柔道の有段者等に一定の加点をするとともに、採用予定者数の数倍を第1次合格者とし、多角的に警察官としての適性を判断できるよう、真に警察官としての資質を備えた人材の採用に努めております。