県議会だより

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平成27年11月定例会一般質問(4)

「最低賃金の引き上げについて」

政府は、1億総活躍社会を目指すとして、最低賃金を年3%ずつ引き上げると言っております。しかし、それで、中小・零細規模が多い島根県の企業は持つでしょうか。今後、どのような問題が起こると思いますか。
行政が法をもって、あるいは公権力をもって給料を上げろと言うなら、生産性向上に資する設備投資や人材育成、技術習得などの無形資産投資を支援する施策を講じなければ、利益を上げるどころか事業の存続が難しくなるのではないかと思いますが、県はどのような対応を考えていますか。

安井克久商工労働部長

最低賃金の引き上げと県内企業への支援について

最低賃金の引き上げは、プラスの部分ももちろんございますが、企業にとってみますと、売り上げの増加か価格転嫁、あるいはコスト削減によってそれを吸収しないと利益の減少につながるということでございます。特に、体力の弱い中小企業にとっては、固定費である人件費の増加というのは経営の影響がより大きくなる可能性があります。県内の企業は中小企業が多く、また下請企業の割合も多く、価格への上乗せが難しい実態もあることから、売上増加に向けて、新たな販路の確保とか、コスト上昇を吸収するような生産性の向上をしっかりやっていかないと厳しいと考えております。
そこで、売り上げの増加に向けては、商談会の開催や、あるいは展示会への出展支援などで、販路を開拓していかなくちゃいけないということでございます。それから、新技術、新商品の開発などで、商品力向上への支援をより強めていかなくちゃいけないと思っております。
また、生産性の向上ですけれど、設備投資を促すために、制度融資や財団が実施しております設備貸与等々の活用、あるいは一人一人の生産性を上げていかなくちゃいけませんので、技術力の向上などの人材育成、あるいは現場の無駄をなくす改善への取り組みなど、これがより重要となっておりますので、支援を強めてまいりたいと思っております。

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