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5月の「特別天然記念物コウノトリの誤射死」という非常に残念な事故につづいて、6月には島根県出雲市の山林で、猟友会のメンバー2人が散弾銃でシカを駆除していたところ、一方が撃った弾がもう一方の男性にあたり、男性は大けがをするという重大事故が発生しました。
NET上では島根県への非難が数多く書かれていますが、事故の原因究明と再発防止の取り組みについてお尋ねします。(農林水産部長)
また、カラスやサギなどの野鳥に加えて、クマ、サル、シカ、イノシシなどの野生鳥獣の増加もあり、有害鳥獣駆除にあたる駆除班員の確保や自衛組織の設置が必要ですが、猟友会構成員は高齢化しており、地域住民の高齢化は必然的に有害鳥獣駆除にあたる自衛班構成員も高齢化しますが、駆除体制の整備と後継者の育成についてお尋ねします。(農林水産部長)
│掲載日:2017年06月22日│
5月19日に雲南市においてコウノトリの誤射、6月10日には出雲市において鹿駆除中の猟銃による人身事故が発生しましたが、いずれの事故も詳細な事故原因は警察当局が捜査中でございます。県としましては、コウノトリの誤射につきましては、希少な動物が飛来している認識が重要であり、駆除すべき鳥獣の判別を誤らないようにしていくことが必要と考えております。このため、希少な鳥類の飛来情報の提供などを強化するとともに、誤射防止のチラシの配布や講習会における鳥獣判別の指導徹底を図っているところでございます。
鹿駆除中の人身事故につきましては、銃を使用する際の安全確保が何よりも重要と考えております。当面の措置として、出雲市で鹿駆除を行う際の銃の使用につきましては、わなにかかった鹿の処理に限定するようにいたしました。さらに、有害駆除で銃を使用する方を広く対象として、銃の適切な使用に関する特別講習を緊急に開催し、銃による有害鳥獣捕獲作業の安全確保を徹底してまいります。
また、現在、県の狩猟免許取得者約2,700人のうち約7割が60歳以上の方となっており、今後、継続的に駆除体制を確保していくためには現在主力となっている60歳代以上の方だけでなく、比較的若い方々の参画も促していく必要がございます。また、主な担い手であります猟友会に加えて、みずからの農地を被害から守るための自衛的な活動を目的に免許を取得される方たちにもこれまで以上に捕獲活動への参画を促してまいります。県といたしましては、このような新たな担い手の育成に向けて、狩猟免許試験の土日開催への変更や狩猟税減免制度の導入を進めてきており、最近の新規の取得免許者は、例えば平成28年度の取得者では30歳代までの方が約3割となるなど、比較的若い方々の割合が増加している傾向にあります。また、狩猟免許取得者が円滑に現場での捕獲活動に参加できるよう、引き続き市町村や猟友会とも連携し、実践的な捕獲技術の研修や活動支援などを強化してまいります。以上です。