県議会だより

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令和元年11月定例県議会一般質問(5)

島根の強みを生かした子育て支援について

知事は、子育て支援の一環として来年度から、学童保育いわゆる放課後児童クラブの拡充を打ち出されました。核家族が進み、また、世帯や近隣の子どもの数が減り、放課後に地域で子どもを見守ることが難しくなってきたことは否めない事実で、学童保育のニーズに応えることは時宜を得たものだと思います。
さて、生まれた子どもの社会はお母さんの腕の中で、ハイハイやヨチヨチ歩きができるようになると家庭の中まで広がります。通常なら、近隣、歩ける範囲、そのあとは保育所や幼稚園、小学校となるのですが、子どもの数が減って、学校などの統廃合が進み、子どもは否応なく、車に乗せられて家庭から10km以上も離れた施設で少年時代を過ごすことになります。
「兎追いしかの山、小鮒釣りしかの川」は歌の中だけで、田舎に生まれただけで、豊かな自然の中で春夏秋冬を過ごす子どもが減っているように思えてなりません。
子どもの頃の思い出を持たない者が、故郷の担い手になってくれるでしょうか。傷だらけになって、虫を追い、川に入って魚を取り、海辺であそぶ子どもの声を聴かなくなって久しい気がします。
県内ではファミリーサポート事業や公民館活動での子育てや学童支援が行われていますが、公的サービスの充実が島根の強みを失わせることになっては本末転倒です。学童保育の充実とともに島根が持っている強みである地域社会(コミュニティ)の力や核家族が拡大したとは言え、他地域に比べ3世代の同居家庭が多いことなど、自助や共助で子育てを応援する取り組みを同時に進めてほしいと思っており、所要の対策を望むものですが、知事のお考えをお聞きします。(知事)

丸山達也知事答弁

地域社会や自助、共助で子育てを応援していく取り組みについて

島根の強みである地域の力や自助、共助を維持、拡大して、子育ての応援をしてくということは、島根の子どもさん方にとりましても、故郷に愛着や誇りを持って豊かな心を育んでもらう、地域の将来を具体的に考えてもらいながら、その将来を、自分の将来を考えてもらうという意味でも大変重要なことだというふうに思っております。現在の島根創生計画の最終案におきましては、この放課後児童クラブの利用時間の延長などの検討を、支援策の検討を進めているとこでありますけども、これまでたくさんのクラブにおきまして地域のボランティアの皆さんに支えられて運営、発展してきたこのサービスでありまして、今後もこのような地域のボランティアの方々の力は不可欠であると考えております。また、ファミリー・サポート・センター事業につきましても、子どもの預かりなどの援助を受けたい子育て中の保護者が地域の方から援助してもらうという共助の仕組みで行われておりまして、この自助や共助の精神で子育てを応援していただいている事業であります。県としては、こうした取り組みを通じて、長らくボランティアとして子育てを応援してくださっている方々に対しましてきちんとした感謝の意を表するとともに、何らかの顕彰をしていきたいと考えているところであります。島根創生計画を進めていくためには、島根の強みであります、この地域社会の力や自助、共助の精神を、子育てだけではなく、さまざまな中山間地域・離島対策初め、この県民生活に密着したさまざまな事業の中でしっかりと活用していく、この御理解をいただいて、この協力をしていただくということが大事でありまして、そういったことを前提とした施策構築を進めてまいりたいと考えておるところでございます。

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