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島根県の魅力・強みは住民同士の絆です。「フェイス to フェイス」の社会と言っても良いと思いますが、ウィズコロナの新しい日常となる「3密回避」は、島根県の良さを根こそぎ無くす可能性があります。大都会のように1万人、2万人が集まる施設はほとんどなく、せいぜい数百人収容の施設がほとんどのところでもイベントが開催できないのです。
このままの状況が継続すれば、プロスポーツやコンサート、映画、舞台などは有料動画配信サービスによる興行にシフトすることは必至で、アマチュアのそれはYouTubeなどの無料動画配信サービスで観覧することになりそうです。
6月に紹介しましたが、Care222™は、人や動物の皮膚や目に安全でありながら、紫外線本来の殺菌、ウイルスの不活化能力を保持した新しい殺菌用光源で、9月4日、広島大学の研究チームが新型コロナウイルスを不活性化する効果を発見したと発表しました。
天井など高い位置に光源を設置し、環境全体を照射。空間や環境表面における様々なウイルスや菌を不活化、除菌します。Care222の最大の特徴は、常時使用可能であるということで、従来の紫外線光源とは異なり、有人環境でも、空気と環境表面を継続的に除菌することをコンセプトとしています。
エキシマランプ(水銀を含有しないエキシマ発光による紫外線ランプで、222nmを主波長とする単色紫外線光源を使用)と特殊な光学バンドパスフィルタを組み合わせ、人に優しい紫外線波長域(200nm-230nm)のみを照射するもので、米国コロンビア大学にて2012年に特許化され、ウシオ電機が全世界における独占実施権を有しており、9月1日に発売となりました。
紫外線共通の特長は「ノロウィルスや芽胞菌(C. difficile等)等アルコールや薬剤が効き難い菌の殺菌も可能」「耐性菌を作らない」「非接触・ノンケミカルであり、簡便な殺菌が可能」で、Care222™の特長は「人の皮膚や目に悪影響を及ぼさない紫外線波長であり使用場所を選ばない」「水銀不使用(環境負荷低減).瞬時点灯/消灯が可能.点灯雰囲気温度に紫外線照度強度が左右されない」「芽胞菌に対して高い殺菌効果を有する」と言うものです。
「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」は、医薬品、医薬部外品、化粧品、健康食品、医療機器等の開発について品質と有効性および安全性を確保することはもちろん「保健衛生上の危害の発生及び拡大の防止」「指定薬物の規制」「医薬品、医療機器及び再生医療等製品の研究開発の促進」の観点から目的をはじめ製造・表示・販売・流通・広告などに至るまで細かく規定されています。
薬機法は2014年(平成26年)11月に医薬品、医療機器等を取り巻く環境の変化、再生医療の実用化に向けた動きに対応するため、「医療機器の承認等についての医療機器の特性を踏まえた制度の創設」「再生医療等製品の新設」「安全性に関する規制の強化」を付加するとして薬事法が改正され、名称変更と共に施行されました。
その第2条4項には医療機器の定義が規定されています。「この法律で「医療機器」とは、人若しくは動物の疾病の診断、治療若しくは予防に使用されること、又は人若しくは動物の身体の構造若しくは機能に影響を及ぼすことが目的とされている機械器具等(再生医療等製品を除く。)とされており、魅力的な医療機器であっても、薬機法違反となると、罰金だけでなく、行政指導や製品回収・広告中止による損害、レピュテーションリスクなど、事業運営に多大な影響を及ぼすことが予測されます。
国は新型コロナウイルス感染症の特効薬やワクチンの開発に莫大な資金と時間、労力をつぎ込んでおり、安倍首相は先の会見で来年までに1億3千万人分のワクチンを確保するとし、加藤厚生労働相は6700億円の予算をワクチン確保に充てるとしました。
科学技術の力で、ウイルスを不活性化する技術が確立されているのにもかかわらず、現状ではCare222™は病院の手術室の滅菌灯として活用されるだけと聞いていますが、ウシオ電機はCare222™を一般販売されているイオン型空気清浄機のようにぜひ量産化して、世の中に出したいとしているようです。
また、9月7日には島根大学医学部の吉山祐樹教授の研究グループがPCI(プラズマクラスター)イオンに空気痛に湯有する新型コロナウイルスの不活性化作用があることを実証したと発表しました。
Care222™はエボラ出血熱やコロナウイルスが変異したMERS、SARS、インフルエンザウイルスの不活性化にも有効とされており、施設内でマスクは不要となり、「フェイス toフェイス」が実現し、観劇やスポーツ観戦も可能となります。
Care222™の安全性試験には島根大学医学部がかかわっていると聞いており、PCIを含めて、是非、島根県の公的施設を治験施設としての供用を申し出てほしいと思います。
その上で、厚労省に掛け合って、薬機法の壁を破り、県内公共施設にCare222™を取り付けする、PCIを積極活用するなど、今後、出現するであろう新しいウイルスから県民を守る、安全確保の手立てについて早急に検討を始めていただきたいと考えますが、所見を伺います。(健康福祉部長)
│掲載日:2020年09月12日│
紫外線を利用したランプや電灯は、主に医療機関や研究機関で器具などの殺菌目的で使用されております。これらのうちCare222は現在医療機器として承認されていないため、市場には出ているものの人の疾病に対する予防、治療効果を標榜することができず、特定の病原体に対する効果を表示することもできません。Care222に関しては、広島大学の研究において、新型コロナウイルスの不活性化効果が確認されたとの論文があります。また、島根大学では、目への影響に関する研究がなされております。そのほか、プラズマクラスターイオンに関して、島根大学と長崎大学との共同によるウイルス不活性化作用についても研究が進んでおります。今後、これらの技術や危機について、新型コロナウイルスを含む新たなウイルスに対する効果が実証されれば、感染症対策の推進に大きく寄与するものと思われます。県としましては、今後の研究の進展に注目し、必要に応じて研究開発への協力を検討していきたいと考えております。まずは、島根大学からこれらの研究結果について直接お聞きし、また、機器等、薬機法との関係などについても情報収集を行ってまいります。