県議会だより

Reports

令和3年6月議会一般質問(序論)

質問に先立って(所感)

「成功の秘訣は、自分で仕事をするのではなく、仕事をさせる適材を見つけることだ。」という言葉は、スコットランドに生まれ、アメリカで鉄鋼会社を創業し、巨万の富を築いたアンドリュー・カーネギーの名言です。カーネギーは「鋼鉄王」と称された立志伝中の人物ですが、60半ばで事業を譲渡し、財産のほとんどを教育や文化の分野に寄付を行って生涯を終えています。
貧しい機織り職人の子どもに生まれながら、「普通の人間が持って生まれる財産と言えば、時間だけ」として、稀代の成功者となったカーネギーは、「金持ちとして死ぬことほど不名誉なことはない」「裕福な人はその富を浪費するよりも、社会がより豊かになるために使うべきだ。」として、自ら築いた財産を、カーネギー財団や教育基金の設立、 カーネギーホールや全米2,811もの公共図書館の設立などを通じて、積極的に社会に還元しました。また、自らの経験から、成功する人や失敗する人には共通する資質や法則性があることに気づき、ジャーナリストだったナポレオン・ヒルに500人以上の裕福な成功者を紹介し、インタビューから成功の共通点を見つけて、「成功哲学」として体系化するよう依頼し、その成果は、カーネギーの死後に The Law of Success (1928) と Think and Grow Rich (1937) というヒルの著作としてまとめられました。
帝王学の三原則は「原理原則を教えてくれる師を持つこと」「直言してくれる幕賓を持つこと」「諫言してくれる部下を持つこと」とされていますが、権力者になると、いつしか周りがイエスマンだけになってしまって、その陥穽に嵌ることは珍しいことではありません。
朝日新書から出版されているエッセイストの川北義則さの著作に「引き際の美学」があり、今春の出雲市、松江市のトップの交代に引き際の潔さや去り際の美しさを見ました。新しい市長さんたちには宍道湖・中海・大山圏域の中核都市のリーダーとして、丸山知事と相協力して、地域の課題解決にあたられるよう期待をするところです。
また、開会まで1カ月足らずとなった東京オリンピック、パラリンピックについてもテニスの錦織選手や横田高校出身の男女ホッケー競技の代表選手、パラリンピックの代表などの内定が伝えられており、大会での勇姿を期待するところです。
新型コロナウイルス感染症の新たな拡散を懸念する意見はありますが、日本中の英知を集めて、4年に1度しかない機会のために、私たちの想像をはるかに超えたところの鍛錬を続けている世界中のアスリートの皆さんたちに悔いなきパフォーマンスを繰り広げていただけるよう、日本国民の一人として大会の開催に期待を寄せ、心からの声援を送りたいと思います。

過去の投稿

園山繁の活動日誌