県議会だより

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令和4年2月定例県議会一般質問(4)

JFしまねに関わる事項ついて

JFしまねの役員選考が難渋し、任期を過ぎた役員が経過規定で運営に携わってまもなく10カ月になります。小生は准組合員であり、役員の選任や支所の運営に携わる権利を持ち得ないので、詳細は分かりません。
JFしまねの発足以降、平田支所の人員も削減され、また、時間の経過とともに、地元から勤務されていた方たちも大方が退職されてきており、組合とのかかわりや従事者の方々との交わりは大きく減少し、実際、JFに何が起こっているのかはつぶさには承知していません。
過去、質疑において、「JF組織のガバナンス強化」や「県と組合との意思疎通の不足」などについて、知事に小生の存念を申し上げてきましたが、新聞紙上で拝見する限り、JFの理事者側に対する知事の不信感はかなりのものと推察しております。しかしながら、JFの役員選任に関わる組織内の対立が法廷や行政に持ち込まれ、組合員不在の状態が続いていることに心を痛めております。
JFの合併は、JAと異なり、組合員を守ると言うよりも、むしろ沿岸漁業の不振によって弱体化した地域の単協(漁協)を救済し、大規模な機船漁業の収益で救済するものだったとも言えますので、合併後は、業務の集約化や人員削減などを主とする徹底した合理化で赤字が圧縮され、組合運営は黒字が計上されたものの、設備投資は先送りされ、各地の荷上場や冷蔵施設などの施設は老朽化し、沿岸の疲弊は進んでいる状況です。
JFの運営については、不適切事案が複数指摘されてきましたが、小生が危惧するのは、県とJFの意思疎通の希薄さです。漁業・漁村を取り巻く日常業務にあって、JFと行政の協調は不可欠であり、県は指導監督機関としてJFに必要な情報提供や業務報告を求めることは当然で、不適切なことがあればその都度、指摘、是正を求めることは当然と考えます。
このところの度重なる知事の是正命令は、JFと県の意思疎通の不足を如実に表しており、さきの検査で金融担当役員の代表権付与が法令違反との指摘はその証左と見ました。組合員の1人としては、今日の事態を招いた責任は、代表理事たる会長にあり、自ら職を辞されるのが当然と考えますが、しかし、対立からは何も生まれないのです。
JFのガバナンス体制の不足は明らかで、現状ではどなたが組合運営を担われても大同小異であり、できることであれば、岸派、反岸派が拳を下ろし、中立的な第3者を仲介人として、円満な話し合いで新執行部を選出するとともに、ガバナンスの確立と組合運営の透明化を図り、沿岸漁業の振興と疲弊する漁村の立て直しにあたる体制を構築していただきたいと願うものですが、知事は一連の問題点の所在をどのようにとらえ、着地点についてどのようにお考えになっておりますのかをお聞かせください。(知事)

丸山達也知事答弁

JFしまねの問題の所在と着地点について

JFしまねをめぐる一連の問題につきましては、関係法令、定款、規約等のルールに違反をする、また組合員の意見を真摯に受け止めないなど、執行部の組織運営の姿勢から生じていると認識いたしております。県としては、指導監督者として組織運営を改善するよう、法律に基づく権限を行使し、その権限を、責任を果たしているところであります。法律上は、この組合の解散命令を発せられて解散するというふうなことに至る前の段階では組合がものを決めていくということになりますので、その具体的な決定は最高議決機関であります総代会に委ねられております。したがいまして、島根県知事として着地点等を持ち合わせているものでもありませんし、持ち合わせるべきでもないだろうというふうに思っておるとこでございます。したがいまして、総代、それから総代を選任されている組合員の役割、責任が大変大きいと考えておりまして、まずは組合の皆さんがしっかりと現状認識され、組合員がどうあるべきかについて自分自身のみならず、後継者の今後の生活に直結する自分の問題として捉えて、改善に向けて行動していくことが重要であると考えているとこでございます。

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