和而不流(和して流れず)
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どうする?増加する一方の北山のシカ
島根半島弥山産地はホンシュウジカの南限生息地域として、捕獲禁止などの保護が行われてきましたが、生息頭数の増加による農林産物への被害は、関係住民の受忍限度を遙かに超えており、生息区域も湖北山地に拡大するなど、容易ならざる事態となりました。
林業の経済性喪失による人工林の放置などにより、モリの中は真っ暗で、光合成が遮断されるため、植物の生育環境が劣悪となっています。雨水による土砂流失や野生生物のエサとなる草木の不足による生態系の変化は、座視出来ない状況となっており、シカやサル、クマ、イノシシなどの出没や目撃は、森林の荒廃の大きなメッセージでもあります。
シカ被害は農林産物の食害と角こすりによる剥皮ですが、高齢者の多い山間地域での農林産物の食害は、定住意欲を根こそぎ奪いかねないものであり、また、剥皮をうけた造林木は用材としての価値が無くなるため、被害額が極めて大きく、放置森林の拡大に拍車をかけています。
島根県は、平成13年度から弥山地域のシカ対策として駆除や被害防止対策を実施してきましたが、180頭程度とした頭数管理は、毎年350~400頭の駆除を実施しているにもかかわらず、増加の一途で、18年度調査による推定生息頭数は800頭近くに上っているとのことで、抜本的な取り組みの必要性を議論するため、2月8日には関係者によるミーティングが予定されています。
│掲載日:2007年02月05日│
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