和而不流(和して流れず)

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2017年頭所感

「省く」

国の役所に「省」とあるのは、「曾子曰く、吾れ日に吾が身を三省す」から付けられたもので、「省く」には「良いところを残し、悪いところを省く」という意味があり、社会の発展にともなって、必要なものだけを残して省き、新たに必要となることにきちんと対処すべきとしてこの字が充てられたと聞いています。

論語のなかに、「賢を見て斉しからんことを思い、不賢を見ては自ら省みるなり」とありますが、人の生き方と政治(行政)にあたる心構えには相通じるものがあり、「人の振り見て我が振り直せ」とばかり、先進地に学ぶという姿勢と、「絶えず必要でないものを省く」という意識でスクラップアンドビルドを徹底し、限られた時間や予算で迅速かつ適切な対応を図ることが必要で、それが激動する社会に対応するための要諦だと感じます。

昨年、小生も還暦を過ぎ、「朝には紅顔あって夕べには白骨となれる身なり」ということを常に意識し、残りの時間を考えた行動を心がける身の上となりました。まだまだ煩悩が多く「老成」には程遠い、己の言動を悔いて反省することが多い日々ですが、つねに「省く」を意識し、真に必要な事柄を見究めることができるよう精進したいと思います。

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