和而不流(和して流れず)

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和而不流 2007年

「守る」

日本は法治国家だから、憲法を最高法規とする法令遵守は国民の義務である。しかし、社会規範には法令だけではなく、伝統や慣習など社会通念による「不文法」があるが、これが軽視されつつある。
「強度偽装」や「期限切れ食材の使用」「政治資金の虚偽記載」など、毎日の報道は、『バレなければ罰せられない』というもので、「恥の文化」と言われる日本人の精神文化の崩壊を感じるのである。
次々に制定、改正される法令により、『知らずのうちに咎められる』ケースも増えている。身近な例には鳥獣保護法によるシカやクマなどの被害、食品衛生法による残留農薬問題などである。
県や市町村は、住民が知らずのうちに法を犯す事がないよう「取り締まる」のではなく、地域や住民の実情にあった施策の実施や周知・啓発があってこそ、法令遵守につながるのではないか。
それが、複雑、煩雑とも言える法令から住民を守ることであり、法三章の故事に通ずる政だと思う毎日である。

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