和而不流(和して流れず)

Columns

戦いを終えて

多くの皆様のご支援に感謝を申し上げます

4月7日に投開票された11の道府県知事選のうち保守分裂になった徳島、福井、福岡、島根の4県の結果は2勝2敗で、島根県知事選では多くの県議会議員が推す丸山達也さんが150,338票を得て120,276票の自民党の推薦を得た大庭誠司さんを下して初当選しました。島根県選出の自民党国会議員と自民党所属県議会議員の対決となった選挙ですが、県議会議員のほとんどは知事・県議のダブル選挙に立候補しており、支援者が丸山、大庭に分かれる「また裂き」「ねじれ」が生じ、自民党支部組織や支援団体の皆さんに軋轢や戸惑いを生じさせました。島根県議会議員選挙の結果を見ると、自民党の公認、推薦を受けた候補者はすべて当選し…

決戦に臨んで

当選できるように一生懸命頑張ります

3月29日、島根県議会議員選挙が告示され、園山繁は出雲市選挙区から5期目を目指して立候補します。平成3年1月に平田市議会議員選挙に立候補してから、はや28年。34才の若き議員は62歳となり、ベテランと称されるところとなりました。島根県は少子高齢化の進行によって活力を失い、地域や産業の担い手が大きく不足する状況にあります。長期的には雇用と所得を増加させ、若者を呼び込む産業振興が欠かせませんが、観光振興によって交流人口を増加させること、とりわけインバウンド対策の強化が重要です。また、大都市に比べて1人当たりの所得水準が低いことには3世代4世代が同居することで世帯所得を大きくし、公共施設やイン…

日本の統治機構の劣化を危惧する

国の統計数値は正しくなければ政策立案、遂行の根拠となり得ない

国や地方公共団体などの公的機関が作成する統計は、政策の立案・実施の基準となるものであり、平成19年の統計法の改正で、従来、公的機関によって調査・作成される中心的統計が、総務大臣による指定と公示に基づいた「指定統計」として規定されていたものを、新たに「基幹統計」として規定し、「国勢調査」、「国民経済計算」に加えて、労働力調査や工業統計調査など56統計が指定されている。
昨年12月に発覚した毎月勤労統計の不適切調査問題は、「500人以上事業所については全数調査とされていたが東京都では抽出調査となっていた」「一部で抽出調査に変更していたにもかかわらず必要となる処理(復元)が行われて…

2019年頭所感

「伸ばす」

天皇のご退位により平成の御代は今春をもって新しい時代に移る。平成を振り返ると、世界史は「ベルリンの壁の崩壊」「湾岸戦争」「同時多発テロ」「リーマンショック」まで、アメリカがかかわるものがほとんどであるが、近年の中国の台頭は、アメリカをして「自国主義」に走らせるなど、パワーゲームの変化を感じる。
一方、日本史では「消費税」「バブル景気崩壊」「阪神・淡路大震災」「地下鉄サリン事件」「政権交代」「東日本大震災」など、自然災害と経済の停滞は、少子高齢化で人口減少社会を迎えた日本社会の翳りで、「地方創生」の取り組みが新しい時代の大きな課題であることを物語っている。
中国に伝…

「94万人の宿泊キャンセル」が意味するもの

冬場を前にした北海道胆振地震による電力不足は深刻

9月15日、北海道は北海道胆振地方を震源とする大規模地震で道内の旅館・ホテルなどの宿泊キャンセルが延べ94万2000人に達し、直接の影響額は117億2500万円で、飲食代や土産物代などを含めると約292億円と推計されると発表しました。北海道を訪れた昨年度の観光客は5610万人(宿泊数は1883万人)で、そのうち外国人観光客は279万人と言いますから、わずかの期間での5%減は大きな痛手です。また、客足の回復までには一定の時間を要すると考えられますが、冬場を前にした地震による電力不足が北海道の産業活動やライフスタイルに支障をきたす恐れは大きく、観光立国を宣し、外国人観光客4000万人誘客を掲…

競技団体の指導者糾弾について

「袋叩き」は日本の国情に合わない

中国の文人である韓愈が著した『雑説』の「世有伯楽、然後有千里馬。千里馬常有。而伯楽不常有。」は誰もが知る有名な一節で、その意は「世の中に伯楽がいるからこそ、千里を走ることのできる名馬が見出される。千里を走る名馬が身近にあっても、それを見出して、育てることができる人材はそうは居ない。(世の中に人材があっても、それを見出して育てることができる人物がいなければ、有能な人は埋もれてしまう。)」とするものです。
レスリングのナショナルコーチを務めていた志学館大学の栄和人監督が、オリンピック4連覇を果たして国民栄誉賞を受賞した伊調馨選手に対するパワーハラスメントなどを理由に解任されました…

島根原発3号機の安全審査申請

国は、原発事故のリスクや周辺住民の精神的・肉体的負担軽減策を早急に示すべき

8月10日、中国電力は島根原子力発電所3号機(島根原発3号機)の安全審査を国の原子力規制委員会に申請しました。島根原発3号機は、出力137.3万KWの国内最大級の沸騰水型(BWR)原発で、2005年12月に着工し、2012年5月の営業運転開始を予定していましたが、2011年3月の福島第1原発の事故によって営業運転に至る安全審査などの行政手続きが凍結されていました。
本年5月22日、中国電力は松江市と島根県に安全審査申請の事前了解を求め、松江市は7月5日、島根県は8月9日に同意を伝えました。原発の建設や運転、廃止などについては、法令に原発事業者と立地自治体(隣接する自治体を含む…

副議長就任にあたって

「和而不流」

シンガポールのホテルを舞台に世界中が固唾をのんで見守った米朝首脳会談が開催された平成30年6月12日、島根県議会6月定例会の本会議で第87代副議長に選出されました。任期は平成31年4月29日までの短い期間ではありますが、議長を補佐し、議員の多様な意見が島根県の政策に反映されるようしっかりと職責を果たしたいと思います。
小生が平成3年2月に初めて旧平田市議会で議席を得た折に、先輩議員から「議員は議場での発言がすべて。言葉を磨き、周囲を納得させる話術を鍛えよ。質問は自らが首長になったらこうするという視点を欠かすな。」との助言をいただき、27年間、愚直に100回を超える定例会の本会…

法案の審査と不祥事(疑惑)の追及は「一体」ではなく「並列」

審議拒否は国会議員の職責を放棄するものだ

国会は、先週は柳瀬審議官の国会招致、今週は財務次官のセクハラ問題で野党6党の審議拒否が続き、決算委員会を欠席した女性議員が国会内で喪服をつけたパフォーマンスを繰り広げるなど空転が継続している。国会は法案や予算を審議する「国権の最高機関」で、個人のスキャンダルや資質を暴く場ではない筈だが、議論は1年以上、森友・加計問題や日報の隠蔽、文書改ざん、セクハラなど不祥事の追及に終始し、マスコミ報道がそれに追い打ちをかけている。野党第1党の立憲民主党の辻元清美国対委員長は「けじめなくして国会論議なし」と言うが、登院することなしに、院外で事態の経緯や背景の徹底究明や監督責任を問うことは、国会議員として…

啓蟄

参議院議員は「議会で議論する」という本分を尽くせ

3月6日は二四節気の「啓蟄(けいちつ)」。『暦便覧』には「陽気地中にうごき、ちぢまる虫、穴をひらき出ればなり」と記されているように、冬籠もりしていた動植物が一斉に動き出し、梅桃の花が咲く時候となった。
朝鮮半島では関係が冷却化していた南北関係が平昌五輪を期に急展開を見せ、雪解けとばかりに対話が進展、外電は、韓国大統領府の特使として北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長と会談した鄭義溶国家安保室長が訪米し、金委員長から託された親書を米国のトランプ米大統領に手渡した際に、北朝鮮の非核化とミサイル実験中止の意向を伝達したと報じている。
確かに、厳しい経済制裁によって経済活動が著…

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園山繁の活動日誌