和而不流(和して流れず)

Columns

和而不流 2003年

第1号(2003年8月26日号)

市議会議員に当選した頃に、先年故人となった伯父から「和而不流(和して流れず)」と書かれた直筆の色紙をもらった。中国古典『中庸』に「君子は和して流れず。強なるかな矯たり。中立して倚らず。強なるかな矯たり。」とあり、政治に参画する機会を得た青年へ傘寿記念にかけた贐(はなむけ)と感じていたが、近年この重みを痛感し、座右の銘とした。
私たちは物事にかかる時、最善の方法を知りながらも、必ずしも選択するとは限らない。敢えて次善、三善の策を採用することもある。それが却ってスムーズに運ぶ要因となって成功すると、あたかも採用した手法が最善であったかのように評価され、最善手が検討されることはなく…

風力発電に知事の判断が示されました

「景観」「地域振興」「地球温暖化防止」「森林管理」など様々な観点から賛否が論じられていた平田地域の風力発電所事業に知事の判断が示されました。
知事は、風力発電所事業を化石燃料に代わる自然エネルギーを利用した時宜を得た事業とする一方で、景観や野生鳥類などへの影響を考慮して、宍道湖夕日スボットから直視できる風車について移動するよう求めています。また、法面保護など防災面への配慮や事業終了時の撤去に言及するなど、住民の懸念を為政者として事業者に要請された極めて適切な内容となっています。
今後は、事業者である新出雲ウィンドファーム㈱が知事の指導に則った事業計画の変更を講じた…

3月22日から24日まで東京ビッグサイトの健康食品フェア

県議会の地域産業振興調査特別委員会の県外調査が行われ、3月22日から24日まで東京ビッグサイトの健康食品フェアなどに参加しました。健康産業の先端的な取組みは急ピッチですが、食品以外では、ゲルマニウム関連の製品展示が目立ちました。

大臣発言に対する責任追及について

報道によれば、柳沢厚生労働大臣の発言は『なかなか今の女性は一生の間にたくさん子どもを産んでくれない。人口統計学では、女性は15~50歳が出産する年齢で、その数を勘定すると大体分かる。ほかからは生まれようがない。産む機械と言ってはなんだが、装置の数が決まったとなると、機械と言っては申し訳ないが、あとは産む役目の人が1人頭で頑張ってもらうしかない。1人当たりどのぐらい産んでくれるかという合計特殊出生率が今、日本では1.26。2055年まで推計したら、くしくも同じ1.26だった。それを上げなければいけない。』というものです。
柳沢大臣の講演内容が女性蔑視で、子育て環境に対する無理解…

国土交通省の新年度事業が発表されました

本日午後、国土交通省から平成18年度の道路、河川、港湾などについて施工計画が発表されました。国道9号では玉湯交差点の混雑解消のためのバイパス整備や出雲と大田の市境にある仙山峠付近について、新たにバイパスが整備されることになりました。
県の公共事業費が大幅に圧縮されているなかで、国土交通省の所管事業は予算ベースで前年比10%増の700億円程度となっています。

プラテック㈱出雲工場の竣工について

平田の東部工業団地にプラテック㈱出雲工場が完成し、4月9日竣工式が行われました。プラテック㈱は埼玉県に本拠をおく携帯電話の金型メーカーである匠エンジニアリング㈱の子会社で、出雲工場でも主として中国向けの携帯電話の金型を製作する予定で、当初は20名程度の雇用が見込まれています。東部工業団地には、㈲一畑園の製茶工場、ライト工業㈱の木質系バイオマスプラントが操業し、1年後には農業生産法人の出雲精茶㈱による製茶工場の進出が有力となっており、出雲市の新しい産業拠点となることが期待されます。

六ヶ所村(青森県)に行って来ました

県議会の総務委員会の「プルサーマルに関する調査」で青森県六ヶ所村の日本原電㈱原子力燃料リサイクル工場の視察に行ってきました。
中国電力は島根原子力発電所2号機でウラン・プルトニウム混合燃料(MOX燃料)を使用したいとして、島根県知事と松江市長に対し、国の原子力安全保安院等に安全審査を求める事前了解願いを提出しました。
ウラン燃料とMOX燃料の使用に対しては、「灯油の代わりにガソリンを使うようなもので危険」とする意見と「普通ガソリンとハイオクガソリンの違いで安全」とする意見があります。原子力発電については、安全性の確保が第一ですが、MOX燃料の使用については、過去の…

風力発電所事業

4月5日午後、風力発電所事業に対する関係住民の賛成署名を携えて、平田商工会議所と平田地域自治協会連合会の役員20名が澄田県知事に事業の進捗を要望しました。新聞報道などでは、風力発電所事業は周辺の自然景観を壊すとの反対意見が数多く取り上げられています。しかし、住民の大多数は、海岸や河川、湖沼の自然を保全するためには、森林の荒廃をくい止める必要があると感じており、風力発電所事業の実施に伴う、建設作業道約15.2㎞の林道転用と年間2億円程度とされる固定資産税の活用による森林整備に大きな期待がかけられています。

いよいよ湯谷川ポンプ場の建設に着手されます

国土交通省出雲河川事務所は、平成17年度補正予算に、斐伊川改修の関連事業として、湯谷川ポンプ場の建設費630,000千円を計上し、直轄事業(島根県の負担は1/3)として、平成18年度中に完成させるとしています。
昭和47年に着手された平田船川、湯谷川の改修事業により市街地の浸水は解消されつつありますが、宍道湖からの逆流を抑止するためのポンプ場の設置は先送りされていました。
昨年、宍道湖・中海淡水化中止が決定し、平田船川河口への汐止堰が計画されたことから、湯谷川のポンプ場(5t/S)を先行着手する必要が生じたものです。
国土交通省出雲河川事務所と島根県は…

ロータリークラブの例会

ロータリークラブの例会で「バリアフリーより、車椅子や杖の人たちに手を貸すことを考えるべき」との意見を拝聴し、目から鱗が落ちました。まさに、正鵠を得たご指摘だと思います。
ハンディをかかえる人たちの自立や社会参加を促進することはもとより当然ですが、社会生活全般に「行政が、社会が、政治が」という「自分以外の他人が」との利己的価値観が蔓延してしまいました。
『教育の荒廃ついにここまで』の観があります。「人口減少」「偽装」「格差」など、問題事象の根底には理性や信頼の欠如があるように思われ、現行教育のあり方をあらためて問い直す必要を痛感しました。

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