和而不流(和して流れず)

Columns

新年度にあたっての所感を述べたいと思います

人の前途には無限の拡がりがあります

桜花の咲く春爛漫の4月は、学校への入学、職場への入社など、新年度ならではの光景を見る好季です。今年も、希望に胸膨らむフレッシュマンの姿に、何かしら心が躍ります。パナソニック㈱と社名が変わる松下電器産業㈱の創始者である松下幸之助翁は、その著書のなかで、「道は、心を定め、希望を持って歩むとき、拓かれる」と述べています。これは、人は無限の蕾を持っており、それを花咲かすか否かは、今日の自分が決める、つまり、目標に向かって、切磋琢磨するかどうかなのだと説かれたものです。いろいろな分野で、それぞれスタートラインについた新人の皆さんが、健康で、素晴らしいパフォーマンスを見せてくれることを期待します。<…

出雲大社のマツがあぶない

なぜ築地松保護の失敗が活かされないのだろうか

昨年、防除中に女子高校生が境内で被爆したとして、県は空中散布の厳格化を指導し、出雲大社境内周辺のマツを守るために永らく実施されてきた薬剤空中散布は、中断に追い込まれそうだ。マツクイムシ被害の発生メカニズムは解明されており、被害を予防するには、マツノザイセンチュウを媒介するマツノマダラカミキリの防除が必要で、樹幹注入や伐倒駆除の効果は、築地松が消滅したように十分ではない。歴史的な景観を守ることは並大抵のことではなく、出雲大社神域周辺の荘厳とも言える雰囲気を後世に伝えるためには、薬剤散布の継続以外に選択の余地はない。観光立県を宣言した行政の責務は極めて重く、自然美と時空を超えた営みが放つ輝き…

国政混迷のツケは誰が支払うのか

国は、50兆円程度の税収に対し、80兆円近い予算を編成し、不足する財源を国債発行で補うかたちが常態化しています。団塊世代の年金世代突入により、社会福祉関係費が激増することから、現状の社会システムでの国家運営は限界です。しかし、国政は、与野党ともに無節操極まりない無責任状態で、国民の代表と呼ぶには、おまりに情けないと感じます。民主党のサボタージュによって、国債を発行するための財政特例法や租税特別措置法案が採決されずに放置され、地方に財源措置されるはずの交付税や補助・負担金が遅延・減額するなど言語道断です。国家予算の4分の1以上を借金によって賄っているなかで、制度が定着し徴税コストがほとんど…

高校生の頑張りに拍手を贈ります

全国大会での活躍を讃えます

春の全国選抜大会で島根県の高校生が快進撃を続けています。ホッケー競技で横田高校の男女団体、弓道団体で出雲高校女子および松江高専男子、なぎなた個人で出雲北陵高校の龍澤選手が優勝、卓球で平田高校の西尾選手が女子個人で準優勝の報道は何かしらワクワクする嬉しい事象です。全国大会に出場すること自体がすばらしいことです。その大舞台で「勝つこと」は至難であり、活躍された皆さんに心からの賛辞を贈ります。

理屈にならない民主党の「屁理屈」

政治家が国民を侮ってはなりません

民主党は「大蔵省出身はダメだ」と武藤敏郎氏の日銀総裁を拒みました。武藤氏は5年間、日銀副総裁の職にあり、竹中財政金融大臣の反対を押し切り、2回の公定歩合引き上げを支持するなど、国内外の評価も高く、「余人をもって代え難い」人材です。また、道路関係税の暫定税率など租税特別措置法の存続は、全国すべての自治体が、制度存続を前提に平成20年度予算を編成しており、政治家として選択の余地はありません。日銀や暫定税率の問題に対する民主党の理屈に正当性はなく、世論が振れようとしているさ中に、与党や内閣の腰が折れ、代案や修正が相次ぐことは不可思議で、KYどころか極度の音痴と言わざるを得ません。現状は、政治家…

アメリカの金融危機は危険です。

放置すれば、日本は「連鎖倒産」で社会が崩壊する。

知人の「世の中で一番よく売れるものはお金だ」という言葉を思い出しました。金融が実体経済の何倍もの規模に拡大している原因は、アメリカのドルペーパーです。発行量は無限大ですから、金融は膨張するばかりで『循環』はしません。裏付けは、アメリカの信用です。しかし、低下すれば、金融は収縮します。クラッシュして実体経済とイコールになれば、1ドルは15円程度となり、米国債で運用している日本の機関投資家は・・・、考えるだけでもおぞましいことです。サブプライム問題に端を発するアメリカの金融・信用不安は深刻です。放置すれば、日本社会は崩壊しますが、政府、国会ともに無為無策。1ドル95円は何の兆候でしょうか。<…

非常事態宣言発令も考慮すべきか

いま島根県の教育レベルが問われている

全国46位。国体順位ではありません。ベネッセが発表した、大学入試センター試験の自己採点結果の集計で、島根県の高校生の平均点は、全国平均を50点以上も下回りました。20年ほど前まで常にベスト10に列せられていた頃からすれば、考えられない衝撃的な事実です。教育課程の変更やゆとり教育の実施は全国一斉に行われており、島根の凋落は、地域力とでも呼ぶべき、社会の力が大きく萎えたことを物語っていると思います。農林漁業をはじめ出産、子育て、介護、伝統文化の継承など、地域ぐるみで取り組んできた営みの足跡が消えかかっており、それが子供の学力の低下として発現しているとすれば、私たちの地域は、重大な危機を迎えて…

自衛艦の衝突事故の取り調べが海上保安庁とは・・

指揮命令・報告の体制が未整備な組織に国防など無理です

海上自衛隊のイージス艦「あたご」と漁船の衝突事故をきっかけに、防衛省とりわけ、海上自衛隊の指揮命令系統の未整備や事故調査のありかたに対する疑問が顕著となりました。軍隊の生命線は指揮命令の徹底であり、規律いわゆる軍令は、一般法規よりもはるかに厳しく、その取り締まりは憲兵が行うのが通例です。しかし、日本は憲法の規定により「自衛隊は軍隊ではない」としているため、自衛隊の取り締まりも文民警察(警察庁や海上保安庁)が行います。今回の事故は自衛艦の退避義務違反の疑いが強いようですが、命令による防衛出動時の対応や軍事機密の保持について議論もされないまま、事故の責任だけが云々されるようでは、とても外国の…

驚き!民主県民クラブの代表質問

12月定例会の道路財源確保の意見書提案をどう説明するのか。

島根県の2月定例県議会の会派代表質問で、民主県民クラブの角智子議員は「暫定税率を廃止し、道路予算を見直すよう国に要請すべき」と述べ、11月定例会で同クラブが提案・可決した「暫定税率を維持し、道路財源を確保すべき」とする政府、国会への意見書を否定しました。君子豹変の理由は「よく考えてみたら、道路建設は最優先ではなく、ドクターヘリの導入が優先」とも述べました。議員は表決のやり直しはできません。だからこそ、議会での発言や態度に大きな責任を伴うのであり、十分な準備と調査が必要です。今回の代表質問論旨は会派としての責任放棄であり、議員としての適格性を否定するものだと思います。

竹島の日」によせて

政府は領土を守るという国の役割を放棄している

3回目の「竹島の日」に初めて現職の国会議員である亀井亜紀子参議院議員が出席されました。記念式典で松田隠岐の島町長がアピールしたように、現状は、韓国の不法な軍事占拠に日本政府は何ら対処をしていません。竹島に続いて中国の尖閣諸島地域への侵犯が明らかになっています。自国の領土が他国の侵略を受けていることが明白であるにもかかわらず、「何もしない」ことが国の有り様でしょうか。自衛隊をインド洋に展開させるよりもまず、国として考えなければならない問題が放置されているような気がします。今年も政府・与党からの式典参加はなく、極めて不本意で、残念に思いました。亀井議員の出席に島根県議会議員として心から感謝申…

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