Columns
島根県人事委員会は、県職員の期末・勤勉手当を0.2ヶ月引き下げる一方で、若手職員の給与を2,000円、扶養手当を500円引き上げることなどを溝口知事と県議会に勧告しました。
人事委員会は、比較の対象とする県内の民間給与を、従業員50人以上の企業の事務職で月額37万8,000円とし、特例減額中の県職員の平均給与は36万2,740円としましたが、県内の民間給与の実態をもっと詳細に調査して報告すべきです。
現行水準を適正とするのであれば、退職金や共済年金など待遇全般についてきちんと情報開示されるべきで、県職員の給与が民間を下回るという見解は、一般の感覚と大きくかけ離れて…
│掲載日:2007年10月19日│
大阪府は9月定例議会で、小規模農家を担い手として位置づけ、地産地消の推進や遊休農地の解消を内容とする「都市農業の推進と農空間の保全と活用を促進する条例」を可決しました。
1戸当たりの経営耕地面積が35㌃という実情があるにせよ、国の規模拡大を促進する政策と明らかに一線を画した地域法制は画期的で、国の方針に盲従するばかりの地域農業に大きな一石を投じるものと拍手を送ります。
農業県と言われる島根県ですが、近年の生産額は650億円と全国最低レベルにあり、中山間地が多く規模拡大が難しい地域事情は大阪府と共通しており、現状とミスマッチが拡大している国の「安定対策」に対する姿勢…
│掲載日:2007年10月17日│
「和牛再発見」をテーマに、第9回全国和牛能力共進会(全共)が鳥取県で開催され、9部門にフルエントリーした27頭の精鋭和牛が、島根県の威信をかけて審査に臨みました。
過去、品格・体駆の美しさから、高い評価を受けてきたしまね和牛ですが、市場の大型化志向のなかで、ほとんどの部門で上位入賞を逸し、鹿児島、宮崎などの後塵を拝するという極めて厳しい結果となりました。
5年後に長崎県で開催される次回の全共に向け、「市場に評価される種牛」の開発が急務で、島根県が和牛生産の先進地として君臨するためにも、驕りを捨て、出直し的な発想の転換が必要であると感じました。
│掲載日:2007年10月14日│
「ヒールが飲みたくて万引きした」と言う、大阪府寝屋川市のコンビニで、万引き犯を追いかけた店員を、ナイフで殺傷した少年の供述に唖然としました。先週、沢尻エリカの不遜な態度について「その場で注意する大人がいないことが原因」とのコメントにあるように、もはや『若者の理性の欠如』は限界点に達しているように思えます。
武士道に象徴される日本人の精神文化は『恥の文化』であり、己を律する高い理性が諸外国から尊敬されてきました。長幼の序や伝統、慣習を軽んずる人たちは必ず「欧米では・・・」と評論しますが、訴訟社会の欧米であるからこそ法が社会規範なのであり、理性が社会を律してきた日本の伝統文化を取…
│掲載日:2007年10月08日│
溝口知事は財政再建のため、当分の間、県職員の給与について3~8%カットする方針を示していますが、9月議会で民主県民クラブの議員から「いつまでカットを続けるのか」「職員のヤル気がなくなる」「優秀な人材が集まらなくなる」との意見が相次いで出されました。そこには、『財政難を克服し、県民福祉の向上のため共に汗する』という視点はなく、『自らの権利を主張する』自治労オルグの姿勢が見てとれました。
給与カットがされているとは言え、県職員の給与待遇は県内トップクラスで、民間企業の従事者よりも遙かに恵まれています。ようやく、県庁特有の30分の休息時間が廃止されるようですが、厳しい状況を打破する…
│掲載日:2007年10月06日│
秋田わか杉国体が開催中です。今年は中国ブロック予選での成績がイマイチで、苦戦が予測されていましたが、お家芸のホッケーは別格として、卓球、剣道で少年男子が島根県で開催されたくにびき国体以来のベスト4に入るという快挙を達成してくれました。
スポーツや芸術、文化などの分野で郷土出身の人たちが活躍することは地域を支える人々の誇りと励みになり、また、若い人たちにとって代表として覇を競う体験は「島根」を意識する絶好の機会と思います。
財政的に厳しい島根県は、強化のために十分な予算措置が講じられているとは言えませんが、厳しい条件の下で頑張っている選手に心からのエールと拍手を送り…
│掲載日:2007年10月03日│
宍道湖公園で国土交通省、島根県、出雲市の共催によって緑化推進記念植樹祭が開催された。大きな仮設テントには紅白幕が張られ、演壇がしつらえてあり、100名あまりの参加者はほとんどがスーツ姿だった。主催者が挨拶し、桜を3本植えて、東幼稚園の子どもたちの歌を聴き、記念写真を撮り、特設ステージから餅撒きをして1時間ほどで解散となった。「市民参加の緑化推進」と言う目的の周知には、イベント開催も必要だろうが、一般の参加者は皆無で、私には主催者の自己満足でしかない、公費のムダ遣いとしか映らなかった。古代中国の史書「十八史略」に、殷の紂王が象牙の箸を作った際、それを見た叔父の其子が「いずれ王は玉杯を使い、…
│掲載日:2007年10月01日│
市庁舎に続いて王墓館、阿国座、医療センターなどの建設予算が議会を通過した出雲市ですが、非生産施設である庁舎や博物館の建設は少し性急で、市民合意が十分でないように思います。合併による集合庁舎の必要性は理解できますが、、小、中学校をはじめ旧市町の庁舎や体育、文化施設などの再編・統合は手つかずで、合併効果の発現の前に深刻な財政難に陥ることは容易に予測できます。私たちが合併を選択した理由は、絢爛豪華なハコモノ建設のためではありません。徹底したスクラップアンドビルドによってムダを削ぎ落とし、住民が必要とする行政サービスの質を向上させるべきで、独善的ではなく、少し足許を見つめる冷静さがほしいと思いま…
│掲載日:2007年10月01日│
世論調査による9月26日に発足した福田内閣の支持率は58%と、構造改革の修正など政策転嫁への期待から、意外に高い数値が報道されています。自民党の支持率も回復軌道となり、安倍首相交代が国民の強い意志であったことが伺われます。ただ、自民党支持者の20%強は依然として内閣に批判的であり、福田首相が粘り強く、実効性のある政権運営を続けなければ、次期衆院選が非常に厳しいものとなることは必至です。
│掲載日:2007年09月28日│
自民党総裁選は、党所属国会議員と都道府県連代表による投票が行われ、福田康夫元官房長官が麻生太郎幹事長を破り、第22代総裁に選出されました。得票は、福田330票、麻生197票で、8派連合の福田陣営は伸び悩び、派閥・談合に対する一定の批判が露見したかたちとなりました。
福田総裁は25日の国会で第91代、58人目の首相に指名されますが、テロ特措法延長や年金問題をはじめ「対米追従」「ベルサイユ」「格差・貧困」と揶揄される小泉、安倍と続いた構造改革路線の是正が最大の課題となります。
国政にあたる政権与党の議員各位には、マスメディアの無責任な論調に左右されることなく、国民、と…
│掲載日:2007年09月23日│