和而不流(和して流れず)

Columns

参議院選挙の最大の争点が「年金」とは・・・

国家観のない議員が国政に参画するから「枝葉末節」しか語れない

与野党ともに「年金問題」を夏の参議院選挙の最大のテーマに位置づけています。確かに年金問題は国民にとって一番身近なテーマですが、負担と給付のあり方には与野党の意見に大きな差違はなく、社会保険庁のあり方をめぐって4年が費やされています。
北朝鮮の核開発や竹島、尖閣諸島など日本の周辺は隣国の脅威にさらされ、アメリカの通貨・通商政策による日本経済のダメージは計り知れないものがありますが、国会では未だにまともな論議がされていません。
政党指導者は、憲法改正が必要と感じる国民は過半数を超えており、国会がいつまでも目前の「枝葉末節」の議論に終始し、「国のかたち」が見えないことに…

警察官としての本分を尽くして下さい

若者よ、死に急ぐことなかれ

出雲警察署で昨年に続き、現職の女性警察官が拳銃自殺したとの報道がありました。詳細な事情は不明ですが、法律で禁止されている銃器使用が、例外的に許容される警察官の銃による自殺は、目的外使用で犯罪にあたります。
社会秩序は人のいのちを尊重することが原点で、それを職務とする警察官のこうした行為は極めて遺憾で、県警はもう一度「守るべき本分」を徹底してほしいと思います。
釈迦は「人間は生きているからこそ四苦八苦があり、それを克服することで喜びを得る」と説いています。前途ある若者の親として「『乗り越える力』をつけて、たくましく生きよ」と言っておきたいと思います。

「1次産業の価値」をきちんと評価すべき

IWC総会、ワシントン条約締結国会議の議論に見る日本の食料危機

IWC(国際捕鯨機関)やワシントン条約、ラムサール条約など、生物・環境に関する条約は、資源の持続的な活用が前提ですが、IWCによる捕鯨禁止やワシントン条約によるクロマグロ規制の例は、議論の変質を示しています。
鉄鋼や自動車、電子機器など一連の国際貿易のなかで、自由化(規制緩和)された食料取引の結果は、農林水産業の従事者減と農地・山林の荒廃の加速、さらなる輸入の拡大という悪循環を招いています。
日本の食料は、農畜産物や水産物の輸入がなければ流通不能となる状況で、ロシア政府によるカニの生体輸出禁止措置だけで相場が3割も上昇する有様やトウモロコシのバイオ燃料化や中国製品…

「どんな人材を育てたいのか」という目標の明確化が必要です

教育再生会議の第2次報告を読んで

子どもの学力や規範意識の低下に対する問題を討議する教育再生会議の第2次報告が公表されました。
土曜日登校やゆとり教育の見直し、徳育の教科化などが盛り込まれていますが、制度改革によって「どんな人材、日本人を育てたいのか」というメッセージが希薄であるように思えます。
日本がアメリカに次ぐ世界第2位の大国に発展した一番の要因は日本の教育制度であり、安倍首相が範とするイギリスの教育制度は戦前の日本の教育制度が原点とされています。
いじめや不登校、モラル低下などの事象をマスコミ報道されるたびに過度に反応志、制度を変更したツケが出ているのであり、国家の大計に叶う議…

国民の不安をあおるだけの年金論議

何のための「国会ごっこ」

基礎年金番号の一元化による年金記録の不備によって5000万人が年金を「受け取れない」と報道されています。
1年間の年金の給付総額は40兆円を超えており、今回判明した、給付不足となるものは積立額の0.04%で、センセーショナルな報道とは大きく異なりますが、人によっては受け取るべき年金額が少なくなるおそれがあり、迅速にきちんとした調査と救済を行うことは当然です。
しかし、国会で繰り広げられている『論戦』は、参議院選挙を前にした「ごっこ」です。政治は権力闘争という側面があるにせよ、国会議員の価値判断の基準が、「国民の幸せ=国益」という観点でなく、選挙に有利という眼前の利…

30年後には松江市が消える?

2035年の島根県の人口は55.4万人。

国立社会保障・人口問題研究所の推計による2035年の島根県の人口は55.4万人程度で、現在よりも20%以上減少し、松江市に匹敵する人口が減少するとの予測が公表されました。
総人口に占める東京都の割合は、現在の9.8%から11.5%に上昇し、少子高齢化と東京への一極集中の進行により地域格差はさらに拡大するとの見通しが示されています。
このままの状況が続けば、老年人口比率が30%を超え、逆に、14歳までの年少人口は10%を下回ると予測されており、人口減少と少子高齢化による活力低下は深刻な事態となることは必至と考えられます。

残念です、松岡利勝農林水産大臣。

屈指の農政通を失ったツケはとてつもなく大きいものがあります。

松岡農水大臣が自殺しました。政治資金の収支が原因だとすれば残念極まりないことです。農地政策改革やWTO農業交渉、EPAなど、国内外に山積する農業問題にあたる国会議員きっての農政通であっただけに、その影響は計り知れないものがあります。
松岡大臣は、鳥取大学の空手部時代に園山旅館で合宿されたことが縁で、私の母の死後、ほとんど毎年のように墓参されるなど、律儀な人であり、個人的に親しくさせていただきました。
政治にかかわる者にとって、選挙や日常活動の経費を捻出する苦労が並大抵ではないからこそ、支援して下さる人たちに恥じない活動と、資金の収支公開を徹底することが不可欠だと思…

ウォッカの勝利は時代の流れ?

牝馬による64年ぶりの日本ダービーでの快挙

まさにブッチギリの勝利でした。昨日東京競馬場で行われた第74回日本ダービーで、牝馬でただ一頭出走したウォッカが、並みいる強豪馬をものともせず、3馬身差で完勝しました。
「男女共同参画」の流れにより、性別による機会の不平等が急速に是正されつつありますが、体格・体力がモノを言う世界で性差を超えた結果には脱帽です。
近年、とみに、フィギュアスケートをはじめ柔道、剣道、水泳、サッカーなど、スポーツ競技で女性の活躍が目立ちます。統一地方選挙での女性候補の伸張も著しく、参院選では褌の紐を締め直して、奮起しなければ・・・、と思います。

唐川の「新茶まつり」は人の波でした

「グリーンツーリズム」「産地直販」は時流です

出雲地方屈指のお茶の産地である唐川町で恒例の「新茶まつり」が開催されました。鰐淵寺に隣接し、室町期にお茶の栽培が始まり、江戸時代には番茶として、明治時代からは煎茶の加工技術が伝えられ、現在まで多くの栽培面積があります。
健康志向もあり、カテキンが多く含有するお茶の人気は高いものがありますが、外国茶などの影響により価格は低迷しており、唐川地域のイベントと『直販』をリンクさせる手法はグリーンツーリズムの流れを的確にとらえ、時宜を得たもので、消費者の支持を受けています。
島根半島の弥山地域はシカ被害や高齢化など厳しい現状にありますが、地域の連帯によって山里をしっかりと守…

北朝鮮のミサイル発射について

25日午後6時15分ごろ、北朝鮮は日本海に向けて2発のミサイル発射を行いました。
日本政府は「わが国の安全に深刻な影響はない」との首相談話を発しましたが、射程が100㌔程度のシルクアームとは言え、ミサイルの発射は明確な国家意志によるもので、小さな挑発に対する寛容な態度がやがて深刻な事態に発展することは自明です。
島根県は、韓国との竹島の領土権や山陰沖の漁業問題といういわば紛争地域であり、南北朝鮮の民族融和が進み、朝鮮半島情勢が少しづつ変化していることにもっと敏感であるべきで、日本海を「緊張の海」にしてはなりません。

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