県議会だより

Reports

令和元年9月定例島根県議会一般質問(2)

中央病院の経営改善について

前に提出された平成30年度の病院事業決算を見て、「やはり」と感じました。
ここ数年の中央病院の経営状況悪化については、医師確保はもとより経営手法、ガバナンス、財務諸表などについて相当強く改善を求めましたが、「馬耳東風」。放漫経営のツケは、資金収支の赤字の継続で、80億円を超えていた手元の流動資金を枯渇させ、存続の危機さえ感じさせるほどであります。
昨日の本会議で配布された現金出納結果表を見ると、中央病院の現金預金はこころの医療センターのそれをほとんど変わらないほど低下しています。
「火中の栗」を担い結果となる山口事業管理者にはご苦労をお掛けしますが、徹…

令和元年9月定例島根県議会一般質問(3)

災害史の検証と広報について

さきの台風15号は伊豆諸島から東京湾に襲来し、50mを超える暴風と豪雨によって東京都や千葉県など南関東一円に大きな爪痕を残し、今も相当な地域で停電が続いていると報道されています。
「過去に例を見ない」「想定を超える」との形容を聞くと、平成3年の台風19号の風速60mを超える暴風で大きな災害が起こったことを思い出しますので、少し違和感を覚え、事前の気象通報で40~60mの暴風とアナウンスされていたことを考えれば、備えが甘かったと言わざるを得ず、東日本大震災の教訓が生かされていないように思いました。
9月1日は「防災の日」であります。
1923年9月1日の…

令和元年9月定例島根県議会一般質問(4)

産廃税とリサイクルの拡大について

産業廃棄物減量税(以下、産廃税)は、産業廃棄物(以下、産廃)の排出量や処分量に応じて課税される法定外目的税で、税収は、産廃の発生・排出抑制、リサイクル率向上支援、不適正処理の対策強化などに使われ、提案では、1トン当たり1,000円を最終処分業者特別徴収方式 (最終処分場に搬入される産業廃棄物の排出事業者から徴収)によって賦課するとされています。
国は、産廃の排出と環境負荷を抑制するため、従来、「逆有償の場合は産業廃棄物の収集・運搬に当たる」とした指針を「有償で譲り受ける者が占有者となった時点以降については、廃棄物に該当しないと判断しても差し支えない」と変更し、リサイクル率の向…

令和元年度6月定例県議会一般質問(1)

知事と職員の県政課題の意識共有について

「為せば成る 為さねば成らぬ何事も 成らぬは人の為さぬなりけり」
これは、「やろうと思えば何でも出来る。出来ないのはやろうと思わないからである。やろうとすることは他人のためではなく、自分のためになることである」という意味で、米沢藩中興の祖にして、ジョン・F・ケネディが尊敬す為政者として掲げた上杉鷹山の遺した言葉です。

上杉治憲(鷹山)は日向高鍋藩主の次男として生まれ、米沢藩に婿養子として迎えられましたが、石高15万石の米沢藩財政は2度に亘る国替えによる石高削減にも、120万石当時の家臣団6000人の召し放ちをせず、人件費が藩財政の8割に達するなど深刻な財政窮乏に…

令和元年度6月定例県議会一般質問(2)

若年層と産業就労者の確保について

先ごろ、厚生労働省から全国の合計特殊出生率が発表され、平成30年度における島根県のそれは、前年度より.02㌽上昇し、全国2位の1.74とされましたが、出生数は大きく減少しており、一般には分かりにくいものでした。そもそも、合計特殊出生率とは、どのような統計数値なのでしょうか。仮に、平成30年に2.07だと出生数はいくらになる計算ですか。また、対象年齢となる女性はすべてが結婚しているわけではありませんが、独身者はカウントされているのでしょうか。(健康福祉部長)

また、人口減少に歯止めをかけるためには、自然減を上回る社会増と出生数の維持が不可欠です。しかし、島根県の現状は生まれる…

令和元年度6月定例県議会一般質問(3)

80・50問題と健康寿命の伸長について

「8050問題」は「80」代の親が「50」代の子どもの生活を支えるという問題で、一般にはひきこもりの人がいる家庭の問題とされていますが、県内の状況を見ますと、多少、事情は異なりますが、(老親の介護で、職を続けることが難しいという問題で)老親と中高年独身者の暮らす家庭にも同様の問題が生じているように見えます。以前、県内のひきこもりの現状を尋ねたところ、プライバシーの問題で、調査は難しいとの答えがありましたが、ひきこもりを原因にした痛ましい犯罪事案や心中などが社会問題化する中では、放置できる問題ではありません。まず、県内の現状把握がどのようになっているのかお尋ねいたします。また、中高年独身者…

平成30年2月定例会一般質問(前文)

平成30年度島根県一般会計予算に対する質疑にあたって

昨日から思わぬ強い西風の春の嵐が吹き荒れ、2月初めには三十数年ぶりの大雪で、県内各地に被害が広がっています。執行部各位には、被害を受けた県民に対し、迅速・適切な支援を行っていただくようお願いする次第であります。
去る1月31日、元シャープ副社長の佐々木正氏が永眠されました。LSIや液晶、そして太陽電池など世界の半導体産業の基礎を作り上げ、アメリカでは「ロケットササキ」、日本では「電子立国の父」と称される偉大な技術者であり、この人なくしては、アップル創業者である故スティーブ・ジョブズ氏やソフトバンクグループの孫正義会長の成功はなかったと言われております。浜田市ご出身の佐々木氏は…

平成30年2月定例会一般質問(1)

総合戦略について

東京一極集中を是正し、人口の地方分散を進める地方創生は、未だ東京圏への人口集中が続いており、このままでは、掛け声だけで終わる可能性が強いと思われます。島根県の総合戦略に基づく政策展開は、長期的な課題と当面する課題が並列的に盛り込まれているため、短期集中的に投入する対策とある程度時間をかけて行う必要がある対策、恒常的に実施しなければならない対策の区別が曖昧になっていると思われます。
何と言っても、人口対策で最重要となるのは、島根県の長期的な人口減少の要因となっている年少人口を増加させる対策であり、出生率ではなく出生数を増加させるために、未婚若年層の結婚奨励対策を強力に推進する必…

平成30年2月定例会一般質問(2)

各部局の広報予算について

広報予算の集約化を図り、重複やムダをなくすことは極めて有意義に感じます。
対外広報というと、観光誘客のプロモーションや国立公園満喫プロジェクトを思い浮かべますが、まず、各部局が計上している政策広報や対外広報の所要額を合わせると年間どのくらいになるのかお尋ねします。(総務部長)
今年の「竹島の日記念式典」は参加者も少なく、式典の内容もマンネリで、さながら国政政党代表のスピーチコンテストの観がありました。新聞(全国紙)紙面での扱いは、全国紙の社説が2社となり、全ての全国紙が取り上げるなど、TV報道こそ平昌オリンピックもあって露出は少なかったものの、島根県での熱とは逆で…

平成30年2月定例会一般質問(3)

地域包括ケアシステムについて

厚生労働省は地域包括ケアシステムについて2025年からの完全実施を、2040年に先送りを示唆したと報道されていますが、その真偽と県内市町村の整備状況(進捗状況)についてお聞かせください。(健康福祉部長)
また、地域包括ケアシステムについては、共助とされている生活支援などについて地域的なアンバランスや遠隔地の医療・介護の訪問サービスの採算性など、克服すべき問題点が解決されていません。
また、過疎化による医療・福祉・介護事業の人材不足は深刻で、老々介護が増加し、片方が亡くなった後のケアも大きな問題となりつつありますが、現状の問題点と今後の課題および対応策についてお聞か…

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