県議会だより

Reports

令和元年11月定例県議会一般質問(3)

100年先を見据えた森林整備について

県内の森林は、戦後や高度経済成長期に植栽されたスギやヒノキなどの人工林が大きく育ち、木材として利用可能な時期を迎えています。ようやく、「伐って(きって)、使って、植える」という森林の循環利用が可能となったのですが、長期的な林業の低迷や所有者の世代交代等により森林への関心が薄れ、災害防止や地球温暖化防止など森林の公益的機能の維持増進にも支障が生じつつあります。
「森林環境税」と「森林経営管理法」の成立により、森林の整備や管理は市町村の役割が大きくなりましたが、この際、県が主体となって、森林整備の100年計画を作り、木材の循環利用や林道整備などについて検討してみてはいかがですか。…

令和元年11月定例県議会一般質問(4)

教員の働き方改革について

給特法の改正によって、教員の勤務時間が弾力化され、夏季や冬季休業中の勤務が振替可能となるなどの改善が図られましたが、根本的に教員の勤務を改革するには、教員の勤務実態をきちんと調査し、どこに問題点があるのかを洗い出しする必要がありますが、まず、現状についてのご認識をお伺いいたします。(教育長)
部活動など教科以外の課外活動やPTA活動、生活指導などを過重負担にあげる声は多いのですが、道徳の必修化や小学校の英語指導、プログラミングの導入といった度重なる指導項目の追加や指導要領の改正や急激なICT化なども現場のストレスとなっているように思います。十分な準備期間もないままに制度変更が…

令和元年11月定例県議会一般質問(5)

島根の強みを生かした子育て支援について

知事は、子育て支援の一環として来年度から、学童保育いわゆる放課後児童クラブの拡充を打ち出されました。核家族が進み、また、世帯や近隣の子どもの数が減り、放課後に地域で子どもを見守ることが難しくなってきたことは否めない事実で、学童保育のニーズに応えることは時宜を得たものだと思います。
さて、生まれた子どもの社会はお母さんの腕の中で、ハイハイやヨチヨチ歩きができるようになると家庭の中まで広がります。通常なら、近隣、歩ける範囲、そのあとは保育所や幼稚園、小学校となるのですが、子どもの数が減って、学校などの統廃合が進み、子どもは否応なく、車に乗せられて家庭から10km以上も離れた施設で…

令和元年9月定例島根県議会一般質問(1)

学力の向上について

本日、細田博之議員の自民党憲法改正推進本部長就任と青木一彦参議院議員の国土交通副大臣就任のニュースが伝わりました。重責を担われることになったお二方には健康に留意され、国家のため、島根県のために貢献されますよう祈念するところです。
また、宮川典子衆議院議員の急逝が報道されました。教員出身の宮川議員は、自民党青年局のメンバーであり、国会では領土権確立に向けた学校教育の必要性を述べ、2月22日の竹島の日に来県し、街頭に立ってともにアピールをしてくださいました。40才での早世は惜しみてもあまりあり、心からご冥福をお祈り申し上げます。
さて、日韓関係が揺れています。

令和元年9月定例島根県議会一般質問(2)

中央病院の経営改善について

前に提出された平成30年度の病院事業決算を見て、「やはり」と感じました。
ここ数年の中央病院の経営状況悪化については、医師確保はもとより経営手法、ガバナンス、財務諸表などについて相当強く改善を求めましたが、「馬耳東風」。放漫経営のツケは、資金収支の赤字の継続で、80億円を超えていた手元の流動資金を枯渇させ、存続の危機さえ感じさせるほどであります。
昨日の本会議で配布された現金出納結果表を見ると、中央病院の現金預金はこころの医療センターのそれをほとんど変わらないほど低下しています。
「火中の栗」を担い結果となる山口事業管理者にはご苦労をお掛けしますが、徹…

令和元年9月定例島根県議会一般質問(3)

災害史の検証と広報について

さきの台風15号は伊豆諸島から東京湾に襲来し、50mを超える暴風と豪雨によって東京都や千葉県など南関東一円に大きな爪痕を残し、今も相当な地域で停電が続いていると報道されています。
「過去に例を見ない」「想定を超える」との形容を聞くと、平成3年の台風19号の風速60mを超える暴風で大きな災害が起こったことを思い出しますので、少し違和感を覚え、事前の気象通報で40~60mの暴風とアナウンスされていたことを考えれば、備えが甘かったと言わざるを得ず、東日本大震災の教訓が生かされていないように思いました。
9月1日は「防災の日」であります。
1923年9月1日の…

令和元年9月定例島根県議会一般質問(4)

産廃税とリサイクルの拡大について

産業廃棄物減量税(以下、産廃税)は、産業廃棄物(以下、産廃)の排出量や処分量に応じて課税される法定外目的税で、税収は、産廃の発生・排出抑制、リサイクル率向上支援、不適正処理の対策強化などに使われ、提案では、1トン当たり1,000円を最終処分業者特別徴収方式 (最終処分場に搬入される産業廃棄物の排出事業者から徴収)によって賦課するとされています。
国は、産廃の排出と環境負荷を抑制するため、従来、「逆有償の場合は産業廃棄物の収集・運搬に当たる」とした指針を「有償で譲り受ける者が占有者となった時点以降については、廃棄物に該当しないと判断しても差し支えない」と変更し、リサイクル率の向…

令和元年度6月定例県議会一般質問(1)

知事と職員の県政課題の意識共有について

「為せば成る 為さねば成らぬ何事も 成らぬは人の為さぬなりけり」
これは、「やろうと思えば何でも出来る。出来ないのはやろうと思わないからである。やろうとすることは他人のためではなく、自分のためになることである」という意味で、米沢藩中興の祖にして、ジョン・F・ケネディが尊敬す為政者として掲げた上杉鷹山の遺した言葉です。

上杉治憲(鷹山)は日向高鍋藩主の次男として生まれ、米沢藩に婿養子として迎えられましたが、石高15万石の米沢藩財政は2度に亘る国替えによる石高削減にも、120万石当時の家臣団6000人の召し放ちをせず、人件費が藩財政の8割に達するなど深刻な財政窮乏に…

令和元年度6月定例県議会一般質問(2)

若年層と産業就労者の確保について

先ごろ、厚生労働省から全国の合計特殊出生率が発表され、平成30年度における島根県のそれは、前年度より.02㌽上昇し、全国2位の1.74とされましたが、出生数は大きく減少しており、一般には分かりにくいものでした。そもそも、合計特殊出生率とは、どのような統計数値なのでしょうか。仮に、平成30年に2.07だと出生数はいくらになる計算ですか。また、対象年齢となる女性はすべてが結婚しているわけではありませんが、独身者はカウントされているのでしょうか。(健康福祉部長)

また、人口減少に歯止めをかけるためには、自然減を上回る社会増と出生数の維持が不可欠です。しかし、島根県の現状は生まれる…

令和元年度6月定例県議会一般質問(3)

80・50問題と健康寿命の伸長について

「8050問題」は「80」代の親が「50」代の子どもの生活を支えるという問題で、一般にはひきこもりの人がいる家庭の問題とされていますが、県内の状況を見ますと、多少、事情は異なりますが、(老親の介護で、職を続けることが難しいという問題で)老親と中高年独身者の暮らす家庭にも同様の問題が生じているように見えます。以前、県内のひきこもりの現状を尋ねたところ、プライバシーの問題で、調査は難しいとの答えがありましたが、ひきこもりを原因にした痛ましい犯罪事案や心中などが社会問題化する中では、放置できる問題ではありません。まず、県内の現状把握がどのようになっているのかお尋ねいたします。また、中高年独身者…

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