Reports
9月議会の答弁で澄田知事は漢の高祖、劉邦の治世に言及され「吾れまさに関中に王たるべし。父老と約すらし、法三章のみ(私はすでに関中を制して、国王となろうとしています。ご先祖様に誓って約束いたしますが、法は三章だけにするようにいたします)」という法三章の故事を述べられました。これは、複雑苛法な秦の法制に対し、漢の法制は「人殺しは死刑。傷害、窃盗はそれぞれに裁く」というもので、規則や取り決めはなるべく簡単で一般の人にわかりやすいものでなければならないという意で用いられる例えであります。
近頃、友人から「俺たちが、何、悪いことをしただろうか」と言われました。新しい法律や規則が制定され…
│掲載日:2007年04月23日│
「自殺」「未履修」など一連の報道の洪水は、学校・教師受難の時代であるように見受けられます。
自殺の要因が「学校でのいじめ事象」であり、それに対する学校、教員の対応が不十分だったため子どもが自殺に追い込まれたとの意見が跋扈しています。自殺した子どもの親が学校や教師をののしり、その様子をテレビや新聞などが取り上げ、まるで自殺の原因や自殺を予見できなかったほとんどの原因が学校や教師にあると言わんばかりの報道が続いています。
高等学校の未履修や履修時間の不足に関する報道を見ても教育委員会や当該学校の校長等が一方的に頭をたれて謝罪する姿ばかりが報道されています。昨日、教育長…
│掲載日:2007年04月21日│
昭和16年、食糧管理制度が始まったとき島根県の稲作作付け面積は実に51900㌶に及びました。戦後もほぼ48000-49000㌶で推移した作付け面積は昭和45年に43800㌶となり48年には39700㌶となり昭和62年に29500㌶そして平成17年は20600㌶にまで減少しました。そこには、「増産」「減産」「制限」「輸入」など国家行政によって干渉、規制されてきた稲作農業の歴史が浮かび上がります。
そして、いま政府は日豪経済連携協定EPAを進めようとしています。オーストラリア側は小麦や牛肉、乳製品などに関しても例外無き自由化を要求しており、国内農業者の悲鳴が上がっております。報道…
│掲載日:2007年04月20日│
私は、一昨日、旅伏山周辺の山林に区画法によるシカの生息頭数調査にはいりました。昨年は腰痛のため参加しておりませんでしたので2年ぶりとなりますが、林道のない標高280㍍程度の山へ山道やけものみちをよじ登ることは口から心臓が飛び出るのではないかと言うほど苦しく、辛い道行きでした。いまだに全身筋肉痛の状態です。しかし、山林の現状は、私が2年前に見たものとはまるで違う、惨憺たるものでした。
山の中にはほとんど草は生えていません。スギやヒノキと言った造林木は角こすりによる剥皮で全滅、タブノキやリョウブなどはほとんど食害で皮を剥がれていました。至るところで樹木が寝返りしており、斜面を歩く…
│掲載日:2007年04月19日│
島根県では県産品のブランド化、流通・販売を一体化させることによって県産農林産物の品質向上、高規格化を進めようとの取り組みをめざし、農林水産部、商工労働部共管の島根ブランド推進課が設置されたと承知しております。
従来、県内農林水産物のほとんどは、JA、JFなどの系統組織を通じて「市場」と呼ばれる生産、卸売市場に出荷され、施設費や人件費、生産資材費などの変動を価格転嫁できないしくみであり、また、生産・流通・販売のすべてのコストを生産者が負担するという生産者の自己犠牲で成り立ってきました。
道路や通信網などネットワーク状のインフラ整備の進捗により、近年、急速に都市と田舎…
│掲載日:2007年04月18日│
マツクイムシによる松枯れの発生のメカニズムと県内の発生状況、被害対策とその効果についてお尋ねします。また、最近、島根半島、とりわけ弥山地域の象徴である旅伏山と鵜鷺地域の松枯れが目立つようになっていますが認識はどうですか。マツクイムシ対策についての課題とあわせてお尋ねします。
光吉農林水産部長答弁
発生のメカニズムについて
広範囲に発生している松枯れは、一般にマツクイムシと呼ばれていますが、正しくは『松材線虫病』というマツの感染力の強い伝染病被害であります。病原は「マツノザイセンチュウ」という体長1mmの線虫で、媒介するのが「マツノマダラカミキリ」とい…
│掲載日:2007年04月17日│
私は今後の島根県振興のカギを握る「観光」にスポットを当てて、知事以下執行部の見解を質したいと存じます。
過疎化、少子化、高齢化に加え、頼みとする自治体の財政窮乏により、いま島根県内の山間地域や海岸縁の地域は瀕死の情勢です。
県は目指す方向を「自立的に発展できる快適で活力のある島根」としていますが、県内地域は、脆弱な産業・経済基盤のなかにあって、辛うじて公共投資など行政の手厚い下支えによって何とか生きながらえて来たと言っても過言ではなく、自立経済での再生、発展は容易なことではありません。
定住人口の減少、とりわけ生産年齢人口の著しい減少により、県内の消費…
│掲載日:2007年04月16日│
石見空港、一畑電車、隠岐汽船・隠岐空港は、共通する地域交通の課題を抱えていますが、これらを生活視点で捉えるか観光(産業)視点で捉えるかで利用方法も支援方法も全く異なります。
例えば、石見空港は東京発が6時台でとても観光客には利用できる時間設定ではありませんし、隠岐汽船のダイヤは隠岐島民の利便第1で観光視点を欠いていることが10年間で10万人もの利用客の減となっていると思います。
石見空港の目的が、石見地域の振興であるならば住んでいる人の利便よりも他所から来る人にウェートを置いたダイヤ編成や料金設定が必要でしょうし、住民の東京、大阪への交通アクセス、利便性向上が目的…
│掲載日:2007年04月16日│
日本のGDPは約500兆円で、島根県は2兆5千億円の0.5%であります。政府の債務残高は平成17年6月末で、国債が約640兆円で、借入金58兆円、政府短期証券97兆円の795兆円で、これに政府保証債務58兆円を加えると合計は853兆円となっています。一方、政府の金融資産は年金・保険などの社会保障基が金約254兆円、政府の内外投融資136兆円、外貨準備金90兆円の合計480兆円であり、日本の純債務はGDPの約63%の315兆円となっています。
国民の税負担は年金・保険を加えてGDP費で約20%であるのに対し県税は2%程度となっております。
政府は「小さな政府」を標榜…
│掲載日:2007年04月15日│
少子化、高齢化、過疎化など人口減少の要因にはこと欠かない島根県ですが、定住人口の減少による活力低下を防ぐためには、交流人口の確保を図らなければならないというのは誰もの共通した認識です。年間延べ二千五百万人の観光客が一千億円の消費をするなかで、宿泊客の減少傾向に歯止めがかからないことを危惧しています。
グリーンツーリズム、ブルーツーリズム、産直、体験民宿、棚田のオーナー制など新しい要素の導入によって、従来の「見る観光」から「体験、逗留する観光」への様々な取り組みがされていますが、県外から来訪する観光客を受け入れる中心的な施設となるのは、温泉であり、ホテルや旅館、島根の新鮮・豊富…
│掲載日:2007年04月14日│