Columns
12月16日に行われた第46回衆院選は、自民党が過半数を大きく超える議席を獲得し、連携相手の公明党と合わせて全議席数の3がの2超える大勝となり、平成21年の衆院選で歴史的な政権交代を果たした民主党は地滑り的な敗北を喫し、政権を明け渡すこととなった。自民党の安倍総裁は大勝の要因について「自民党への信任と言うより民主党の政権運営への拒否という意味合いが強い」と述べている。全国的に投票率は低迷し、自民党の比例得票、獲得議席ともに伸び悩んでおり、島根第1選挙区の出雲市第1投票区域(旧平田市の区域)でも、民主党が選挙区、比例ともに前回の得票を半減させるなか、自民党も前回の得票をキープできず、維新な…
│掲載日:2012年12月17日│
民主党は成長を前提とする利益配分構造から脱せないままだった自民党の一党支配を崩す役割を果たしました。時代の要請に応えるために、しがらみを排し予算のムダを排除するという民主党の主張は、徹底した情報開示による予算編成の透明化がまず必要で、首相直属の国家戦略局によって国家ビジョンを策定するとする構想であり、劣化した社会システムを変えてくれるかもしれないと小生も期待しました。
しかし、民主党政権は国民の期待を大きく裏切りました。政権与党としての力量と人材の不足は政治主導どころか官僚台頭を招いた観さえあります。鳩山首相の躓きは米軍普天間基地移設問題の迷走によって外交的な敗北を喫したこと…
│掲載日:2012年12月03日│
民主党と自民党の党首選が喧しくなってきました。日本国憲法第67条に「内閣総理大臣は、国会議員の中から国会の議決で、これを指名する」とあり、間近とされる衆議院総選挙でいずれかが衆議院の第1党となれば、党首が総理大臣となるわけですから、民、自の党首選が「総理大臣候補を決める選挙」と揶揄される所以です。政権交代可能な2大政党制を志向し、1996年10月の第41回衆議院議員総選挙から小選挙区比例代表並立制が用いられ、衆議院総選挙の結果は実質的な首相選出の選挙に直結するようになりましたが、一方で、1989年の参議院選挙以降、参議院での与野党間の議席差が縮小あるいは逆転し、衆参の議決が異なる事態が起…
│掲載日:2012年09月11日│
2010年の参議院選挙で民主党が敗北し、国会が衆参の多数が異なる「ねじれ」となった時に『日本は「間違った政策」で失敗する可能性よりも、「何にもできない政権」で日本が沈没していくことになるであろう。「間違った政策」の失敗なら、「責任をとらせて、政権交代させること」が可能だが、「何にもできない政権」からは、無責任・相互不信・無気力という恐るべき退廃が生まれて来るであろう。』と危惧する評論がありました。政権を担う与党の責任は、政治の意思決定のシステムを確立させ、政策を迅速に機能させることにあります。日本は法治国家ですから、政策立案・執行に必要な法律および予算は国会の議決を得る必要があり、議院内…
│掲載日:2012年08月29日│
島根県議会は平成17年に「竹島の日を定める条例」を制定し、2月22日を「竹島の日」と定め、竹島問題についての国民世論の啓発を図ることとしました。島根県と島根県議会は再三に亘って政府および国会に対し、国際司法裁判所への提訴を含む韓国の不法占拠に対する毅然とした外交的対処、教科書への記述による学校教育での対処、政府部内への担当部署設置など、領土権確立に向けた具体的措置を求めてきましたが、その対応は極めて鈍いもので、毎年2月に開催する「竹島の日記念式典」への政府関係者の参席は見送られ、ようやく本年4月に憲政記念館において超党派でつくる領土議連の協力によって東京集会を開催しましたが、メディアの露…
│掲載日:2012年08月24日│
ロンドンオリンピックで日本選手は過去最多のメダルを獲得する活躍をしました。従来の大会よりも多くの競技種目でのメダル獲得の要因には、2000年9月のスポーツ振興基本計画に基づいて設置されたナショナルトレーニングセンターで、陸上、テニス、体操、バレー、バドミントン、ハンドボール、バスケットボール、柔道、卓球、ボクシング、ウェイトリフティング、レスリングなど、多岐に亘る競技のトップレベル競技者が専門かつ高度なトレーニングができる環境が整えられたことにあり、また、水泳やサッカーの活躍は全国でジュニアからの養成ができる底辺の大きさがあります。一方で、本家・お家芸とされた柔道の不振は、外国勢の台頭も…
│掲載日:2012年08月13日│
野田首相は参議院での問責閣僚を更迭し、防衛大臣に森本敏拓殖大大学院教授を起用するなど、第2次野田改造内閣をスタートさせた。森本教授は自衛隊幕僚と外務省情報調査局安全保障政策室長の履歴を有する安全保障論や国際政治などの専門家であり、過去に安倍内閣の日本版NSCのメンバーや麻生内閣の防衛相補佐官を務め、鳩山内閣の普天間迷走に「国を誤る」など、民主党の外交・安全保障政策を鋭く批判してきた。野田首相は森本教授の起用について「安全保障に関する我が国の第一人者で、防衛情報の分析や発信に貢献いただける」としているが、緊迫しつつある尖閣など東アジア情勢よりも国の防衛にあたる最高責任者を政治家でない人に委…
│掲載日:2012年06月04日│
島根県は4月27日、平成24年4月1日現在の島根県推計人口は707439人と発表し、島根県の人口が71万人を割ったことが明らかになりました。平成23年の出生数が5596人に対し、死亡者数が9354人で自然減が3758人、社会減が1778人で、1年間に5536人が減少、とりわけ、3月の社会動態が転入3934人、転出6361人と2427人もの減となるなど、県内に就職や進学の受け皿が大幅に不足していることが伺えます。
「魅力がない」「働ける職場がない」「医療、福祉が十分でない」「人間関係が保守的で変化を拒む」などのイメージが言われ、「たまに来るのはいいけれど、住みたいとは思わない」…
│掲載日:2012年04月30日│
国会で平成24年度予算の審議が始まり、野田内閣は消費税の税率改定を柱とした「税と社会保障の一体改革」について大綱を閣議決定し、必要となる法律案を3月末までに国会に提出するとの報道がされ、いよいよ国会でも関連する議論が白熱してきた。
民主党は「ムダの根絶」を掲げて国民の支持を集め、政権奪取を果たした。しかし、事業の中止や政策の見直しで捻出された財源は、マニフェストの17兆円にははるかに及ばない2兆円ほどで、子ども手当や高校無償化などのバラまきと整備新幹線の着工、エコカー減税など、財源をすべて国債の増発で賄う予算編成を続け、自民党政権時代に比較して、実に年間14兆円もの歳出拡大が…
│掲載日:2012年02月18日│
1月9日は『成人の日』。出雲市など県内自治体の多くは1月8日までに成人式を行いましたが、成人の日の趣旨は「大人になったことを自覚し、自ら生き抜こうとする青年を、祝い励ますこと」とされています。新成人の皆さんに心からの祝福を贈るとともに「大人になったことを自覚し、自ら生き抜こうとする」という意味をかみしめていただきたいと思います。若い皆さんには明日があります。どうか、力強く一歩を踏み出し、自らの可能性に大いにチャレンジしていただきたいと思います。はなむけに私の尊敬する坂村真民先生の詩を贈ります。
「二度とない人生だから」
二度とない人生だから 一輪の花にも 無限…
│掲載日:2012年01月08日│