県議会だより

Reports

平成23年6月定例島根県議会一般質問(4)

教科書採択制度について

今年は中学校の教科書採択の年である。
高校や国立学校、私立学校の教科書は学校ごとに選定されるが、公立の義務教育学校は 採択地区ごとに選定されることになっている。県は、すでに5つの採択地区について教科ごとに教科書見本を展示し、助言のとりまとめを行っていると聞くが、選定に関する協議の内容は全面開示はされていないようであり、従来、ほとんど同じ出版会社の教科書が制定される傾向にあるように思うが、県内の教科書採択の手続き、手順について尋ねる。
特に、選定権限を持つ市町村の教育委員各位に教科書採択に携わるという意識が希薄で、ほとんどが事務局と県教委任せの状況のように感じる。こ…

平成23年6月定例島根県議会一般質問(5)

ITの活用による医療・福祉政策の転換について

年末年始の豪雪や東日本震災は非常時の情報伝達の方法や行政情報のありかたについて様々なことを考えさせた。荒天時や停電時の情報伝達に携帯電話が有効なことや、大災害が発生すると情報伝達は「人伝え」が唯一無二の方法だと言うことがわかった。地域コミュニティがいかに大切かのゆえんである。
さて、県内のITの整備状況、ブロードバンドサービスやインターネットの接続などを可能にする光ファイバーの整備状況はどのようになっているか。また、携帯電話の不感知地域の解消は、いまや定住維持、存続の観点から不可欠の要素となりつつあるが、どのような状況か。また、今後これら不感知地域の解消にどのような取り組みを…

平成23年2月定例島根県議会一般質問(1)

雪害への対応について

今年は、大雪の年明けになりました。出雲市野郷町の金森町内では、1月1日の10時から新年会がありましたが、株ヶ床の3軒の人たちが出てこない。携帯電話をしたら、「雪で木が倒れて通行はできない。停電の上に水道も止まっている。」との返事があったそうです。新年会を終えた翌日朝から、30軒余りの集落の人たちは、500mの山道を倒木を片づけながら、手作業で雪かきをしたそうであります。
私は、島根県の集落が持っている力、コミュニティの深さを再認識しました。とかく、何でも行政に頼りがちな世相の中で、自分でやるべきこと、すなわち自助と、あるいは集落ぐるみでやる共助の範囲は、その場その場で違ってく…

平成23年2月定例島根県議会一般質問(2)

海面漁業と漁村を守るための漁業者の所得補償について

今回の知事の施政方針からは、「この1年、どんな理念で、どういう島根県をつくりたいのか、目指す島根県はどんな姿で、そのために必要な政策はこうで、だから、これだけの政策経費をかけて、こういう具体的な施策を展開するんだ」という基本線が弱く、残念でした。
私は、この4年間、海岸集落が危機だと、申し上げてきました。魚の値段が安く、漁をしても、なかなか採算がとれない、農業は販売金額に対して農業者が受け取るべきお金は44%ぐらいだそうですが、漁業は29%ぐらいだそうです。島根県の平均所得は240万円ですから、漁業で平均所得ほどもうけようと思うと、800万円ぐらいの売り上げが必要です。漁業で…

平成23年2月定例島根県議会一般質問(3)

シカ対策について

知事は施政方針で、シカを駆除を進めると述べられました。平成12年度に糞塊法から区画法へ生息調査の方法が変更され、推定生息頭数は200余から800超に跳ね上がりました。私は、平成15年の11月議会で、澄田知事に対して、県の瑕疵を認め、シカ対策を根本的に改めるよう申し上げ、知事は、北山で生息するシカの頭数を180頭に管理するとともに、被害に遭った造林木の処理や間伐、受光木によって生息環境の整備などをすると約束されました。しかし、実態は、県の財政危機を理由にシカ対策の予算は斬減され、毎年、区画法の調査結果を基に300~600頭の駆除を行っても、450頭程度と発表される生息数は減少しないばかりか…

平成23年2月定例島根県議会一般質問(4)

たくましさと根気の醸成について

心の風邪と言われる心因性の疾患についてお尋ねします。
心の風邪をひく人が随分ふえたと、そういうふうに言われます。考えてみますと私たちが子供の時、小学校の1年、2年のときに、漢字や算数のドリルなど、授業が終わっても、居残りで、泣きながら満点取るまで頑張った、訓練された記憶があります。子供も先生も全部できたときには泣いとるわけです。達成感を味わわせてくれる先生がいて、次の段階に進むことができたわけです。
ところが、近ごろ学校ではこうした光景を見ることが極めて希になってきました。心の風邪を引きやすい体質が、知らず知らずのうちに醸成されているのではないかと思います。与えら…

平成23年2月定例島根県議会一般質問(5)

国家、校歌の斉唱と服装、スポーツの振興などについて

小学校、中学校、高校で、校歌とか国歌を声を出して唱う子供や教員はそう多くありません。歌っているのは来賓やOBではつまらないと思います。島根県は、隠岐の海関や里見香奈さん、錦織圭さんたちが頑張っています。県民歌でも歌いたい気分がしますが、子供達に国旗や学校の校旗に対して敬意を払う、校歌を唱うという意義を教えなければならないと思います。
いわゆるメリハリ、TPOを弁えない一番大きな原因は、私は小学校の自由服だと思います。入学式や卒業式にジーパンやセーターで参列することに何の感慨も持たない大人の神経はイカれています。自由であればこそ、TPOを弁えた服装が教育できると思うのですが教育…

平成22年11月定例議会一般質問(1)

危機管理について

鳥インフルエンザと朝鮮半島の緊張は島根県の危機管理能力を問う大きな問題であると同時に、いずれも「万全を期す」と語られた事態への対処は極めて対照的である。

まず、鳥インフルエンザについてである。
鳥インフルエンザについては、口蹄疫のケーススタディが生かされ、農林水産省の極めて素早い初動対処によって封じ込めが図られ、今のところ周辺への拡大は無いように見受けられている。
島根県と国との連携により、鳥インフルエンザに対する「前例のない対処」が図られ、一連の「指揮・判断・命令」はスムーズに進んだように見え、概ね、適切な対処だと評価したい。
しかし、…

平成22年11月定例議会一般質問(2)

農業の振興について

さて、唐突な菅首相のTPPをめぐる発言には農林水産業関係者の反発は大きい。
昭和59年にはコメの生産価格は60㌔あたり24000円で、10aあたりでは約20万円だが、平成になって15万円、現在では10万円程度まで下落した。コメ農家の収益性は著しく低下しており、TPPなどによってさらに価格下落が顕著となれば水田営農を主とする国内農業が崩壊するとする論は説得力がある。
しかし、TPPを阻止したところで、EPA,FTA,WTOなど様々な貿易交渉で自由化は抗えない事実である。
では、どうするのか。

農業を例にとって考えてみると、島根が向かうべき道…

平成22年11月定例議会一般質問(3)

プレジャーボート等の係留について

島根県内の各河川や漁港、港湾施設の中にたくさんのプレジャーボートが係留されている。船舶については、法令に則ってきちんと許可をうけたものだが、係留などについては施設管理者の許可を受けないまま、いわゆる不法になっているものも多いように見受けられる。
先日の報道では、中国自動車道尾道松江線の工事区間延伸により、全線開通の日も近くなり、山陽からほとんど日帰り可能地域になると考えられ、海洋レジャーのニーズは一層大きくなると考える。
しかし、河川や漁港、港湾などでの不法係留は、災害や違法操業などの懸念も大きく、放置できない事象となりつつある。
出雲市大社町の堀川で…

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