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今年の米価は過去最低水準にあり、中核的な担い手の経営収支は非常に厳しい状況になるものと予測されます。小泉内閣による構造改革によって国内農業に競争原理が導入され、「大きいことは良いことだ」とばかり担い手に業態を集積すべく農政改革に着手されました。しかし、こんな「木を見て森を見ず」という視点の行政が成功するはずはありません。 山間農地や中山間地は言うにおよばず、平場でも耕作放棄地の激増は見るより明らかです。日本の農村社会の結びつきは共同生産社会であっても、けっして財布を共有するものではありませんでした。それは、隣人が金銭的なトラブルによって人間関係を崩壊させないようにする、いわば、先人の知恵…
│掲載日:2007年09月27日│
スポーツ競技者に対する支援体制についてお尋ねいたします。島根国体以来、島根の競技力は低下の一方で、国体順位は40位代後半を行き来しており、まるで私の高校時代の成績表を見る思いがいたしております。それに加えて、近年の財政縮減により、スポーツ競技者に対する強化費は削減の一途でであります。
県体協では賛助会制度を設けて、企業・団体187名、個人713名から、540万円を募金し、競技力強化等に充当していますが、私はもっとこの制度の周知を徹底し、拡大すべきだと思います。社会福祉協議会にも同様の制度があり、県内全世帯と企業・団体、個人等から3億(平成18年度には1億9千万)円を超える会費…
│掲載日:2007年09月27日│
出雲市では全ての公立学校に学校運営理事会が設置され、学校運営に地域住民の意見を活かし、学校と地域との連携をより深めることによって子供たちを伸張させていこうという取り組みが始まっております。
先月には、理事会の代表や教育委員、市議会議員などが、先進地であるイギリスを訪問して意見交換や視察研修が行われたとのことであり、学校の情報を積極的に地域に公開し、学校教育に厳しい外部評価を導入している事例が報告されました。
旧平田市では平成11,2年頃から「スクールトーキング」という事業を実施し、小、中学校に地域の様々な分野で活動する方たちを招いて、授業時間に講演や実技指導を行う…
│掲載日:2007年06月19日│
「5~8年後に道州制を導入」との報道をうけて、またぞろ道州制に対する議論が沸騰しそうな予感があります。国のかたちや行政範囲、道州と市町村の役割分担、費用負担のあり方など基本的な議論がほとんどないまま、道州の範囲、規模など、各論が先行しています。このまま推移すれば、道州制は、市町村の数が減っただけで、行政の当事者能力が向上したどころか、対象エリアの拡大によるサービスコストの増により、さらに厳しい財政状況に追い込まれた市町村が増加しただけの、先年の平成の大合併と同じで、単なる都道府県の合併再編となる可能性が強いと思います。
また、突然降ってわいたような「ふるさと納税」制度ですが…
│掲載日:2007年06月19日│
私は、過去の議会で「島根県の不況は官製支出の急激な減少による経済収縮が主なる要因であり、これを克服するために新たな投資を誘発すべき」として投資土壌を整備すべきだとの意見を申し上げました。
島根県が地理的条件を克服し、都会に伍していくためには、まず発展方向へ向かう可能性のある分野への重点投資によって「成功事例」をつくること、私は、ソフトビジネスやグリーンツーリズムなどのフレッシュビジネスに活路を見いだすべきだと思いますが、行政支出であっても「投資」と位置づけ、「支出することによって生産される効果」をきちんと検証することが大切だと思います。
投資的歳出の圧縮だけでは島…
│掲載日:2007年06月19日│
今議会の冒頭に溝口知事の所信表明となる施政方針が示されました。
島根県の置かれた状況は厳しいものです。過疎化・高齢化・少子化の三重苦に加え、経済活動が伸び悩み、豊かと言われる自然環境も荒廃に向かっています。
前任者の澄田知事は、「国土の均衡ある発展」という国の基本政策に呼応して、「県土の均衡ある発展」を掲げ、石見・出雲・隠岐の社会基盤と道路、港湾、鉄道など交通網の整備に力点をおいた県政を推進されました。
一部に、身の丈を超えた公共投資によって県債残高が増加し、財政難を招いたとの批判があります。しかし、現在の、財政窮乏の要因の大部分は、国の急激な制度変…
│掲載日:2007年06月19日│
出雲は日本の原風景が残っている稀有の地域だと言われ、出雲大社はその象徴とされております。しかし、出雲大社が鎮座する北山一帯の状況は容易ならざる事態となっております。
私は、この4年間、マツクイムシやシカの問題を取り上げるなかで、山林の荒廃を憂いてまいりました。平田の旅伏山から大社の弥山に至る地域の南側は山襞がほとんどなく、山裾までがまるで1枚の布きれをのばしたような地形です。数年前までは、松林が連なる、緑豊かな地域であり、出雲大社の周辺地域にふさわしい悠然たる風情がありました。
しかし、いま、この一帯のマツ枯れによる斜面崩落やシカによる剥皮被害木の放置などによる土…
│掲載日:2007年05月07日│
いま、県内製造業の職場は人手不足が常態化しており、外国人研修労働者の受け入れや派遣社員、期間社員で辛うじて凌いでいると言われております。このままでは、都市部への輸送費に加えて季節的な需要の増減に対応するロマンパワー不足により操業環境が確保できないとの声もあがっており、外国人労働者の受け入れの前提となる労働ビザ発給の必要性を感じるところであります。
また、本県は全国に冠たる高齢者県であり、元気な高齢者、年金受給者は溢れており、リタイア世代の活用は本県の活性化に不可欠な要素であります。一定の年金収入がある高齢者の労働市場への参入は、労働単価を引き下げ、競争力の強化につながるばかり…
│掲載日:2007年05月04日│
先日、警察学校の初任科卒業式に参列いたしました。私の子どもと同世代の新人警察官のきびきびして清々しい姿をとても頼もしく思いました。配属される警察署でベテラン警察官が一つひとつ指導されるとのことであり、なかなか現場は大変だなぁと感じた次第であります。
団塊世代の退職時期となり、本県では警察官の採用人数が増加しておりますが、まず、来年以降の定年を迎える退職者数の見込みについてお尋ねいたします。仄聞するところでは、新人警察官の配属先での実務研修は定数内となり、指導員となる現職警察官のマンツーマンでの勤務であたると聞いております。昨年度に採用された警察官は100名を超えていると思いま…
│掲載日:2007年05月03日│
県職員の待遇は県民一般が適正だと認識しているでしょうか。あまりにも優遇され過ぎていると思っているのではないでしょうか。
県内大手と言われる企業の給与月額は概ね年齢×1万円で、普通は50才で昇給停止となります。島根県は財政非常事態として特別職を含めて給与カットをしていますが、「カット」と言うことは「元に戻す」ことが前提です。「基金枯渇」「財政再建団体転落の可能性」という枕言葉は、民間なら経営危機で、給与の引き下げやボーナスカットは当たり前です。
歳出削減を続けている県財政が好転する見込みなど無いことは県職員なら誰でもわかっているのに虎の尾を踏むことをしな…
│掲載日:2007年05月02日│