県議会だより

Reports

令和4年5月定例県議会一般質問(1)

コロナ禍におけるコミュニティの維持について

ヒトの体細胞は50回ほど分裂すると老化して死滅すると言われています。遺伝子の構造がヒトとわずか1.5%の違いしかないサルの寿命は50歳程度で、オス、メスともに死ぬまで生殖能力があり、老化が始まるとあっという間に死を迎えるそうです。しかるにヒトは、老化が始まってもずっと生きているのは、社会を構成して『互助』が進んできたからだと言う進化論の学説があります。
現代は人生100年時代を迎えたと言われますが、IT社会に生まれ育った世代は、友達と遊ぶことや女性とデートをしたり、趣味に興じたりすることを「時間のムダ」とする者が少なくないとのことで、それが、少子化の一因だとする人もあり、識者…

令和4年5月定例県議会一般質問(2)

コロナ禍における問題について

コミュニティの深さを示す典型的な事象は生き死になどの喜怒哀楽をともにするありようですが、コロナ禍でいちばん変容したことは葬儀(冠婚葬祭)の簡略化です。
「人の生き死に立ち会えない」、いわゆる「喜怒哀楽を共にできない」ことが定着しつつあることに危惧を覚えます。家族が臨終に立ち会えない、隣保の人々が悔やみに行けないなどの事象が見られ、家族葬や直葬は珍しいことではなくなりました。「人々が助け合って、ともに暮らす」という「田舎の良さ」が消失するおそれがあり、

(4)『死』に向き合ってこそ『生』を意識し、生きていることに感謝し、先人を偲ぶということにつながりますが、「生死…

令和4年5月定例県議会一般質問(3)

教育職の働き方改革(教員の確保)について

働き方改革は、安倍内閣が掲げた「一億総活躍社会」に向けた取り組みの総称で、厚生労働省の説明では、「働き方改革」は、働く方々が、個々の事情に応じた多様で柔軟な働き方を、自分で「選択」できるようにするための改革で、その目的は、働き手を増加させ、出生率と労働生産性の向上を目指すものとされています。具体的には、2018年6月に「働き方改革法案」が成立し、2019年4月から「働き方改革関連法」が順次施行されてきました。
その主なるものは、「時間外労働の上限規制の導入」
「勤務間インターバル制度の導入促進」「年5日の年次有給休暇の取得」「月60時間超の残業の割増賃金率引き上げ…

令和4年5月定例県議会一般質問(4)

教育職の働き方改革(長時間勤務の解消)について

教育現場にある問題とされている『長時間勤務の解消』『社会的評価の向上』『残業や部活動指導に対する手当の支給』『教員研修など資質向上の取り組みのあり方』などについて、現場の意見をしっかりと聞いて取り組みをする必要があると思います。
教員の長時間勤務は部活動が原因のように言われていますが、部活指導は長時間勤務の因の一部に過ぎません。教員の長時間勤務の原因は、構造的なものであり、民間企業がワークフローシステムの導入により、社内文書や申請手続きの電子化、フレックスタイム制やテレワークに取り組んだように、抜本的に変革を企図すべきです。学校にもICTいわゆるテレワークが導入されており、法…

令和4年2月定例県議会一般質問(1)

民法の懲戒権規定の削除について

2月20日、冬のスポーツの祭典である第24回冬季オリンピック北京2022が幕を下ろしました。アメリカなどの外交的ボイコットで、開催前から不穏な空気が流れ、世界的にオミクロン株による新型ウイルスの蔓延の中で、居並ぶ全身防護服の人たちによる徹底検査や外部との接触を遮断するバブル方式など、中国式の統制下で開催された大会でしたが、18個のメダルを獲得した日本人選手の活躍をはじめ、スポーツならではの数々のドラマや感動に遭遇した機会でありました。
先日、県の職員さんと意見交換を行ったとき、いま日本に法律と名のつくものがどのぐらいあるだろうかと言った意見交換をしました。皆さんが一様に顔を見…

令和4年2月定例県議会一般質問(2)

コメの消費拡大について

農林水産省によると、令和2/3年の主食用米需要量は704万tと推計されております。令和3年6月末の段階で民間在庫量はそのうちのおよそ30%にあたる218万tに上ると試算され、令和4年6月末時点の民間在庫量を213~217万トンと予想されていますが、JA全中はそれよりさらに大きくなる推計としており、「米余り」による米価の下落傾向は必至と考えますが、その状況と価格動向の現状についてお聞かせください。(農林水産部長)
米の販売価格を安定化させるための方策は、需要と供給のギャップをなくすことが重要で、市場ニーズを意識した生産体制の確立と農家と実需者との直接取引のへ拡大が図られていると…

令和4年2月定例県議会一般質問(3)

野生鳥獣対策について

従来、「野生鳥獣は無主物で、行政がその被害を防除あるいは補償することにはなじまない。」とされてきました。県内の山間地域、中山間地域の高齢化は深刻で、本来、自己で管理すべき農地や山林、宅地を野生生物の侵入や食害などから守ることが困難になってきており、生活支援の観点からも一定の対策が必要となっているところであります。
もともと、山間地は野生生物が先住者で、人間はあとからやってきた侵略者であり、野生生物から見れば、人間が迷惑な存在でありますが、このところ、中国山地一帯にシカの生息域が大きく広がってきています。
従来は、保護区域に設定されている島根半島地域を除いて、本県の…

令和4年2月定例県議会一般質問(4)

JFしまねに関わる事項ついて

JFしまねの役員選考が難渋し、任期を過ぎた役員が経過規定で運営に携わってまもなく10カ月になります。小生は准組合員であり、役員の選任や支所の運営に携わる権利を持ち得ないので、詳細は分かりません。
JFしまねの発足以降、平田支所の人員も削減され、また、時間の経過とともに、地元から勤務されていた方たちも大方が退職されてきており、組合とのかかわりや従事者の方々との交わりは大きく減少し、実際、JFに何が起こっているのかはつぶさには承知していません。
過去、質疑において、「JF組織のガバナンス強化」や「県と組合との意思疎通の不足」などについて、知事に小生の存念を申し上げてき…

令和3年11月議会一般質問(1)

国勢調査の結果に対する所見について

群馬県高崎市の郊外にある「スーパーまるおか」は、ナショナルブランドを一切取り扱わず、おいしくて体に優しい商品を相応の価格で販売し、145坪の店舗で10億円を超える年商をあげています。大型量販店が安さを強調する中で、高品質で安全な商品を求めて地方都市にありながら近隣はもとより他県からの来店者が絶えないとのことです。「田舎では高いものは売れない」と言う既成概念を変え、「高くても質の良いもの、おいしくて体に良いものを売る」というコンセプトで店舗づくりをした結果が現在の状況を創り出したのだそうです。
県内でも全国展開をしている大型量販店やコンビニチェーンがロードサイドに立地をしていま…

令和3年11月議会一般質問(2)

空き家対策について

地域の薪炭取得地とし村有林(公有林)として登記されていた里山が、昭和30年の市町村合併時に村民の個人所有地として配分(地域によって1世帯当たり10aなど)されたり、旧村で生産森林組合を設立して財産移設された森林が放置または所有者不在や境界不明で荒廃しております。
国土調査では所有者不在、筆界不明、法面整備の公共事業では相続手続きの煩雑さで事業遅延し、豪雨時には斜面災害の主因となり、またイノシシやシカなど野生鳥獣の隠れ家となっています。現状は、相続する意思が無くても権利を有しておれば被相続人として取り扱われ、それが、さらなる荒廃の基となってきておりますが、近年は森林のみならず田…

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