県議会だより

Reports

平成21年11月一般質問(4)

外国人定住者に対する地方参政権の付与について

定住外国人の地方参政権付与については、戦前、台湾と朝鮮が日本領とされ、一時期、日本人とされていた経緯から、これを認めるべきとする意見があり、これに一定の理解をする人は少なくありません。しかし、現在、日本は韓国と竹島の領有権について異なる見解を持ち、島根県はその当事者でもあり、また、北海道は北方領土でロシアと、沖縄は尖閣諸島の帰属で台湾や中国と見解を異にしています。 小生は、こうして国益が相反する状況下で、性急に結論を出すことには慎重であるべきだと思いますし、この問題について国民的な合意が形成されているとは感じられないのであります。現在、政府・与党においては、次期通常国会に定住外国人の地方…

平成21年9月一般質問(1)

島根県の成長戦略の構築について

自民党がなぜ負けたか。それは、「政権交代がいいか悪いか」というフレーズに対抗するものがなかったからです。民主党は4年前に、「郵政民営化はいいか悪いか」に対抗するフレーズを持ちませんでした。民主党には学習効果がありました。2年前の参議院選挙で、「国民の生活が第一」という、あの小沢党首のテレビ宣伝、民間のリサーチでは好感度は8割を超えておりました。今回の「政権交代は是か非か」というフレーズ。最初から負けは決まっていたようなものです。
自民党は、良い悪いは別にして、小泉総理大臣が新しい成長戦略を明示し、それに国民の支持が集まり、きちんと実行してきました。いろんなひずみが出てきたから…

平成21年9月一般質問(2)

漁業センサスの速報に見る島根県の海面漁業再生の方策について

漁業センサスの速報値が先月出されました。それによりますと、減少を続ける漁業経営体、あるいは漁業就業者の減少および75歳以上の漁業就業者の増加、減少する漁船隻数が表題に挙げられております。
5年間で専業漁師が500人ぐらい減り、漁船数も500隻ぐらい減っています。8000人近くおられた漁業者は、特に海面漁業ですが、3200-3300人になり、平均年齢が70を超えております。ほとんどが男ですから、70歳の平均余命は1けたで、もういくらも後がないわけです。10年もたったら、島根県の沿岸漁業というのはもう担い手が500人か600人になってしまうというのが、数字で顕れています。一体どう…

6月定例県議会一般質問(1)

「溝口イズム」について

ここのところ、とみに、政治家の発する言葉の力と言いますか、メッセージの発信力について感じます。
小泉改革をなぜ、格差が露呈しながらも、大方の国民が支持したのかと言えば、進むべき途筋がはっきりしていたからだと思います。日本は輸出産業で国富を積み上げるために国際標準を受け入れる、いわゆる市場原理の導入であり、「規制緩和」「自由競争」を徹 日本は「国土の均衡ある発展」を国是とし、成長戦略を描いて、貿易で稼いだ国富を積み上げ、徹底した富の再配分で、都市間格差や国民の生活水準を平準化させる、いわゆる日本型の社会主義とも言われるかたちで安定的に発展してきましたわけで、これを主導したのが自…

6月定例県議会一般質問(2)

農林水産業従事者の労災加入について

雇用情勢悪化で農林水産業への就業希望者が増加しています。非正規雇用社員の削減を中心とした急激な雇用情勢の悪化を受け、職を求める人についても、新しい分野への移動の動きが見られます。製造業を中心に人員削減が相次いでいるのを受け、地方自治体や関係団体では、農林水産業への就業を希望する人を対象に就職相談会を盛んに実施しています。各自治体では、林業の知識やチェーンソーの操作などの具体的な実務を身につけることができる無料の研修会なども開催しているようですが、農林水産業に特化した求人サイトを立ち上げ、農林水産業への雇用を支援している企業もあります。農林水産省のホームページにも新規就農希望者を支援するコ…

6月定例県議会一般質問(3)

公共事業・公共調達について

公共事業についてお尋ねします。
一般に公共事業と言われると、「建設、土木」事業をイメージし、社会資本整備を想定しますが、備品購入や印刷などにいたるまで幅広い公共調達全般についての考え方を伺いたいと思います。
近ごろ、落札率、発注者側の予定価格に対して受注者の受注額がいくらかの割合がクローズアップされ、高いと「談合」「不正」と問題視される傾向にあり、「適正競争」と称する値下げ合戦が繰り広げられております。
確かに、みんなの財産である社会資本ですから「安くて良い仕事」「安くて良い品物」が一番ですが、「熟練性」や「技術力」「地域性」などよりも「一定水準以上は…

6月定例県議会一般質問(4)

体罰に対する見解について

4月28日の教師のいわゆる体罰に関する最高裁判所判決に対する見解をお尋ねします。
熊本県天草市の小学校で、児童の胸元をつかんだ教師の行為の是非が争われた訴訟で、最高裁判決は28日、教育的配慮があれば、教師が児童生徒に一定の「力」を行使しても、やむを得ない場合があると判断しました。
いじめや暴力行為、学級崩壊といった児童生徒の問題行動が深刻化する中、批判を恐れて厳しい指導が難しくなっている学校現場の実情に、一定の配慮を示した判決とみる専門家は少なくなく、指導に悩む教職員にとって大きな意味を持つ判決になったと評価する声が圧倒的で、世論調査でこの判決を支持する声が90%…

平成21年2月定例議会一般質問(1)

島根県物産観光館について

島根県は昨年の2月定例議会で、観光立県宣言をしました。知事は、条例制定の目的、目指すところは何だと思っていらっしゃいますか。

島根県の豊かな自然、食材などの産品を活用して、これを産業化しようとするものだったはずです。では、地域産品の掘り起こしには、試作、展示・販売、マーケティングなど、初期投資の段階での行政支援が不可欠です。 島根県は松江に島根県観光物産館、東京ににほんばし島根館を設置して、生産地と消費地で、これらの役割を果たす施設を有していますが、これらの施設を活かすソフトが確立されていないのではないかと思うのです。一般の土産品店とどこが違いますか。

それで…

平成21年2月定例議会一般質問(2)

環境にやさしい地域づくりについて

環境に優しいと言われる脱化石燃料への取り組みについてお尋ねします。

2年ほど前、宍道湖の夕日観覧の障害になるとして北山の風力発電所事業の反対運動がありました。工事はほとんど終了し、近く営業稼働するとのことですが、静かなことで、あの環境論争は何だったのかとさえ思うのですが、まず知事に、風力発電施設の感想についてお尋ねします。

化石燃料に代わるとすれば、バイオマスで、代表的なものが水素と植物、とりわけ木材だと思います。島根県は全国名うての森林県であり、それこそ山はやまほどあります。そこでお尋ねするのですが、島根県の森林面積とうち人工林の面積と植栽量、そのうち8齢級…

平成20年11月定例県議会一般質問(1)

危機管理について

危機管理がうまくいくかどうかは正確な情報の収集と的確な指揮、命令系統が確立しているかということに尽きると思います。不祥事と言われる事象はほとんどが情報の隠匿にその因があります。「小人閑居して不善をなす」と言われる所以です。
地方自治は首長と議会の二元代表制ですから、執行者たる首長と立法を通じてチェックを行う議会が住民に対して等分の責任を負っているわけですが、執行者側に比較して議会側の情報量が著しく少ないように思います。
議会が行政の執行に対して的確な指摘ができるかどうかは正確な行政情報がきちんと伝達される体制が確立されることが前提です。

平成20年1…

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